PASSの260.5で鳴らしていたG3 GIYAですが、
今年の暑さは凶悪でもう6月に入った辺りからPASSの爆熱が苦しくなってきました。
去年は7月入ってからLUXMANのM600Aで鳴らしていたと思います。
こちらのアンプもまた結構な発熱量ですがどうにも今年は暑すぎるようです。

夏は、アッコルドにジャンパー線で直結されているトライゴンのDwarfを
メインのパワーアンプとして使い、その間PASSはお休みで
アッコルドは適当にまたパワーアンプを見繕う予定でした。

しかしながら、アッコルド、別の場所でも書いておきましたがえらく共振するのです。
簡単に言えばアッコルドの音がGIYAに盛大に乗ってしまう上に
中央の音像感がすこし低下します。

2way使い分けオーディオ推奨派(?)としては致し方ないのですが、
2つの性質の違うスピーカーを並べている限り避けようがありません。

そんなわけで、アッコルドさんには申し訳ないのですが夏季だけ部屋の隅でおとなしくして頂くことにしました。

アッコルドメインで使われている方からおしかりを受けそうだ。

アッコルドを部屋の隅っこへ追いやる際、
腰にかなり負担をかけてしまったのか、3日たった今もなんとなく腰と背中の辺りが気怠いです。

GIYAのスピーカーの間に大きな空間が空き、部屋も開放的な印象に様変わり。
アッコルドをどかしただけで、G3が驚くほど引き立ちました。
音の変化もそうですけれど、初めて見たGIYAという存在をまた思い出すような少しの不気味さが蘇ります。
本能的に美しいアッコルドで中和されてたのか、目・心の圧迫感が激しいです。

 

部屋の真ん中辺りで何とも言えない何かがすくっと立っている。

”シンプル”は本質を引き立てる。

アッコルドをどかしたことでGIYAの全容がやっと見えたような感じです。

 

スピーカーケーブル長は1Mのためモノラルパワーアンプしか受け付けない。
またケーブルの交換は容易でない。

PASSに刺さっていたSPケーブルを引っこ抜き
そっとゆっくり反対側のトライゴンのアンプへと差し込む。
これだけでも変な息が漏れるような緊張感があります。

 

<パワーアンプをPASSからトライゴンへ>

トライゴンのアンプはプリもパワーもドイツらしい一切の無駄のないシンプルで賢い作りがされていて
音もまたくっきりはっきりと曖昧さのない誠実な音だ。

しかしながら、この部屋でトライゴンとアッコルドの組み合わせで聞いていてしばらく困っていたことがあった。
何かというと、なぜか音が全体定期に下に大きく下がるのだ。
前回F社のIさんが訪問された際に指摘されたのだけれど、
どうにもこの音が強烈に下に下がる現象はルームチューニングや音源のせいではなく
トライゴンのパワーアンプによるものだと判明した。

実際G3にDwarfをあてがうと、これもまた音が中央を中心に一段下へ下がる。
スピーカーを碁盤に載せて背丈を稼いでいるせいかアッコルドほどではないにしても
少し音が下がる。良い言い方をすれば、奥行きが出たと言えば良いのだろうか。

去年以前にもB&W 802D2をDwarfでドライブしたことがあったのだけれど
その時は音像の位置以上に、写真で言うカリカリ過ぎる画質感にすぐさまLUXMANのM600Aへ切り替えた。

802D2とG3は謂わば親戚のような関係なのだけれど、
トライゴンでG3を鳴らした感じはB&Wとはまた違う性質をみせた。
あの小ささでG3をしっかりとドライブできていると感じるのはもちろん
何より驚いたのは、AB級のPASSよりも超小型D級であるDwarfの方がずっとGIYAらしい音なのだ。

802では退屈すぎたあの無機質な感じがGIYAでは様子が少し違った。
清涼感、静けさが段違いだ。それがまさしくGIYAらしいのである。

現在プリが最大のボトルネックになっていると感じていたのだけれど
どうやらパワーアンプの方が先に買い換えられそうである。

トライゴンのアンプですが、サブシステムをお持ちの方、特にメインに巨大A級パワーをお使いの方
SnowWhite、Dwarfでしたら中古にも時々出ますのでチェックしてみてはいかがでしょう?

なんにしても今年もまた無事に、オーディオが夏使用になった。
これで今年の厳しいらしい夏を越せることを。