今年も5月5日こどもの日がやってきました。
コロナウィルスによっていつもと様子の違う大型連休ですが、今年もまたこうして落ち着いて家で過ごせることがなにより幸せに感じます。

 今年の冬は雪が積もらない暖かい冬で、冷え込むはずの2月には春のような陽気が来て1ヶ月ほど早い季節の訪れを感じていました。桜咲く4月は春の嵐が来て、一気に冷え込んだと思ったら下旬には一気に気温が上がり、毎年この大型連休中は春の疲れと熱中症との戦いです。

 家を新築した1年目の今年は、まだ家の使い勝手が分からず、毎日の気温の乱高下に毎日のように具合が悪くなっています。

※この記事は5千字ほどです。全部読むのに20分程度かかります。

5月5日という特別な日 

そんな5月初夏を感じるこの頃ですが、5月5日は毎年やらなければいけない事があります。
シンガーソングライター岡崎律子さんの命日を弔い感謝する日です。
 私がアニメ業界だったりアニソンの存在を知ってからもう何年がたったでしょうか、その中で岡崎律子さんの「For フルーツバスケット」を聴いた時、今まで聴いてきた音楽とはなにか全く違うと感じました。しかしその後すぐに作者である岡崎律子さんがこの世からもうすでに去ってしまっていることを知り、衝撃を受けたのを覚えています。
 同時に、この力強くも柔らかで優しい世界の音楽、彼女の曲をもっと聴きたいと思うのでした。

 Youtubeやニコニコ動画なんて物が世間に出てきたころの話。普段から自分の買い物を殆どしなかった私が、始めて買ったCDは「For RITZ」でした。
始めて買ったCDは黒歴史なんて話はよく聴きますが、大切な思い出です。
 そのとき、もうすでにYoutubeなどの動画サイトで音楽を探し聴くというのが当たり前になっていたあの頃、すべてを預けるような気持ちでCDを買いました。
 ネット通販と言う存在がまだ少し怪しかったあの頃、目が覚めたようにAmazonやHMVでCDを買い集めて聴いていたのを覚えています。

iPod Photo

オーディオという趣味のきっかけ

ちょうど同じ頃、AppleのiPodが世界で流行しており、音楽は好きだったけど、どう聞けば良いのかいまいち分からなかった私に、Appleはデジタルオーディオプレイヤーという新しい聴き方を提案してくれました。

 CDを買い集め、iPodに入れて音楽を聴くようになってから、また新しく、高級オーディオという趣味があることに気がつきます。また、動画サイトではなくCDでちゃんとエンコードして聴くと音が全く違うことにも気づいたりしました。当時はiPodの煽りで、iPodを挿して使うDock型スピーカーが、各社数千円から数万円で色とりどり売っていました。
 同時に、シュアーだったりエティモティックリサーチのような高級イヤホンに注目が集まっていたように思います。あの頃は10proが異様な人気を博していました。
 オーディオらしい物はiPodくらいしか持っていなかった私はちょっと高いイヤホンとドックスピーカーを買っていました。それまでしばらくの間はちょっと高いヘッドホンだったりイヤホンを買っては繰り返し音楽を聴いていました。

 それからしばらくして、すっかり音楽のある生活そして音楽をいい音で聴くことに嵌まり始めます。あるとき、岡崎律子さんの曲を最高の音で聴きたいと某所で相談すると、STAXのSR-404かオーディオテクニカのSX1aが良いよとのことで、思い切ってSTAXのコンデンサー型ヘッドホンを購入します。

 トランスポートは粗末な自作PCで、PCオーディオでは、サウンドカードを使って音楽を聴くことが当たり前だった頃です。DACはONKYOのWAVIO SE-90PCに、STAXの専用ドアライバーはSRM-300というような環境でした。
 当時としては限界まで奮発して買った環境です。それでも、STAXを買ったことで、コンデンサー型ヘッドホン特有のボーカル表現だったり柔らかな優しい音にすっかり虜になり、その後の人生をも変えてしまいます。

 

SR404 & SRM300

そこからはオーディオ人生が次々と進展してきます。

岡崎律子さんの楽曲がいい音で聴ける喜びと歌詞を噛みしめて人生の方向が転換していくのを感じました。
 「For RITZ」を原動力に私のオーディオは始まり人生に新しいストーリーが始まったのです。

最初のスピーカーに出会うまで

 STAXの感動だけでは探究は収まらず、ヘッドホンでこれだけいい音ならスピーカーならどうなのだろうかとピュアオーディオへ興味が湧いてきます。
 良いスピーカーが欲しいとまず音楽出版社の「スピーカーブック」を買いどんなスピーカーが良いか研究を始めました。それと同時にこの近くに実際にいい音が聞ける場所がないか探し始めたのでした。
 そこでまず出会ったのが、新潟の偏屈オーディオショップ「信濃音蔵」です。ここの店主との出会いは、はっきり言って最悪でした。

  早速、始めてのオーディオショップに行き、CDを取り出すやいなや、なんだそのCDは、ポップスは音が悪いからなどと説教が始まりました。そんな中、STAXが好きでボーカル物を聴きたいんだと言うと、幼くも見える私を見て、「フルレンジユニットを買って自作スピーカーを作りなさい」と言い始めました。今思うと、ハイエンドオーディオの毒沼へ足を踏み入れそうになっている私への思いやりだったのかも知れません。あまり納得していない様子の私をみて、やれやれとスピーカーブックを取り出して、「「DALI」のスピーカーを買いなさい安くて鳴らしやすいスピーカーだから。」と言います。
 余談ですが、その時聴かせて貰った自作アンプと同軸のビンテージスピーカーのコントラバスとチェロの室内楽はとてもいい音でした。あのとき聴かせて貰ったCDを今も探していますがまだ見つけていません。

 そのとき私は、酷い思いをしたと思いつつも、スピーカーについてなにも分からなかったこともあって、店主に言われたとおりDALIのスピーカーを購入します。DALIのIKON8です。このスピーカーはスピーカーブックでもボーカルが特に良く非力なアンプでも鳴らしやすいとの批評がされていました。

DALI IKON8


 それが思っている以上に、良い物でした。この時期は同時にアニソンだけでなくJAZZや優秀録音のクラシックなど名盤と呼ばれるCDをステレオサウンドだったりネット上のサイトを見ながら買い集め聴き殴っていました。

 リボンツイーターとソフトドーム、20cm二発のウーハーのゆったりとした柔らかいDALIの音。音像が手前に大きく出るタイプの鳴り方でずっとヘッドホンで聴いてた私でも違和感なく、むしろ素晴らしく感動的な音楽体験を沢山もたらしてくれた。
 DALIのIKONは音場の表現が意外によろしく音像こそははっきりしないもののすぐ前に広がる広いサウンドステージに釘付けになっていました。

 そこからはもう、SACDに興味を持ってSACDプレイヤーだったりPCでつかるUSBDACだったりプリアンプを買ってパワーアンプを追加してと…音楽よりもオーディオにのめり込んでいきます。

 その先に購入してしまったのが、B&Wの802Diaです。IKON8を導入してから2年と半年の出来事でした。
 DALIのスピーカーでは岡崎律子さんの曲をかけるとどうにも低域が膨らみすぎて売りのボーカルにあまり焦点が整いません。ですから、もっとスピード感があってスパッと低域が切れるタイプの800シリーズを選びました。

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