庭造りで引っ越す木と新しく買う木

 元々住んでいた家から移設する木が数本。
この土地を更地にする際に預かって貰っていた樹が一本と庭石が三つ。
新しく植木屋さんから買う気が十数本。

 庭木を庭から移設するのは特に気をつけなければいけない。
植えてから長く経っている木を綺麗に抜くのはなかなか難しい。作業スペースがないとか、石や家の塀などに根っこが絡んでいると多くの根を切ることに新しい土地で根付く確率が著しく低くなる。
 基本的には木は移設するよりも新しく買った方がコストも安く済むし、根付く確率が高い。

 更地にしたこの土地にあった日本庭園から数本救出した庭木は、預かって貰っている1年半のうちに1本だけを残し枯れてしまった。
 預かっている間に発生する預かり料金もそんなに安くはないのでよほど思い入れのある木でなかったら新しく買うのが安上がりで確実だ。

 そういうことで、殆どの木を新しく買った。しかし小さな庭に植える木は最大でも3.0mで一本あたりの価格もそれほど高くは無い。
 新しく買って植えると言っても、根がしっかりと張り水が上がるかどうかは、保証できないできない。
しかし、木をベストなタイミングで植えることで確率はかなり上がるという。
それが、葉っぱが出る前の3月~4月だという。うちは取りかかるのが少し遅くなってしまって、暖冬だったことも相まって、もう数本の木ではすでに葉っぱが出ていた。その年の気候もあるので早めに庭造りを始めた方が良い。

庭って必要?庭があるメリットとデメリット

庭があるデメリット

 この頃の新築の家を見ていると庭が無い家がとにかく多い。割と田舎の新潟市の端でも庭のない小さな家が沢山建っているのを見る。
 庭を造ると、その分だけ家や駐車場の面積が減ってしまう。土地が小さければ庭はどうしても犠牲になりがちである。

 また多くの庭は植物を植えるので毎年の手入れ毎日の水やりや雑草との戦いがある。忙しい現代人に庭に水を撒いたりこの頃灼熱になる真夏に汗だくになりながら雑草を取るのはとても酷だ。また、年に一度剪定をしたり消毒をしたりとお金も手間もかかってしまう。雪が降る地域では雪囲いも必要になる。

 放っておくと、木に虫が発生してお隣さんに嫌がられたり、葉っぱが散ってお掃除が大変、雑草が生え放題で虫がわんさか…さらには、台風なんかで木が倒れる。倒れる方向によっては家だったり車を傷つけたり人に襲い掛かるケースもごく稀にある。
 大きくなる木を放っておくと、根が張りすぎて下水の配管を壊したり家を傷めることもまた稀にあることだ。

 とにかく面倒が多いので、それなら駐車スペースにしたりリビングを広くした方がずっと有意義だと思う人は多いのは納得だ。

庭があるメリット

 では庭があるとどんな良いことがあるだろうか?
まず第一に言えるのは、家がとても華やかに見える。空きスペースがそのまま土や砂利を引いている家を見るととても殺風景に見える。家に目をやるとガスメーターだったり給湯器やエアコンの室外機なんかが目に入ってくる。これらは見るために設置されているわけではないのでとても無機質で寂しい感じがする。
 木々の幹や葉っぱの緑は人の心を落ち着けてくれる。
リビングから庭を見ていても外で揺らめく木々を見ていると風を感じたり、季節によって花を咲かせたり彩りを変える木々を見ていると季節感だったり時間の経過をなんとなく人に知らせてくれる。

 実用的な面では、隠しや日よけができる。
目隠し用の大きなフェンスだったり塀を作ると風も抜けなくなるし、お隣さんからも壁が作られて圧迫感がある。余り高い塀を作ると威圧感も出てくるが木ならあまり違和感がない。お互いに窓から見える景色は穏やかだ。
 またグリーの目隠しはわりとコストが安いし適宜調整ができる。

 コロナ世界の家にいることが標準になりつつあるいまの世の中では、庭があることで、様々なストレスを軽減してくれる。
 一見してただのめんどくさい事だけのように思う庭の手入れも水やりも身体を自然と動かしたり日光を浴びたりと人間が生きていくのに必要なエネルギーが得られる。これは猫や犬を飼う感覚に近いかもしれない。しかし木や草はある程度は放っていても大丈夫だしペットに比べると負担はかなり少ないと思う。

 一説によると、自然にふれあうことがストレスの軽減にとても良いという。庭で花を摘んだり、写真を数枚とったりするだけでもストレスが軽減することが分かっている。実際に土や草に触れたり水を撒いたりするだけで脳のストレスを軽減してくれる。私は、子供の頃、砂遊びだったり葉っぱを拾い集めるのが好きだった。今でも、小さな庭でカメラを持ってちょっと写真を撮ったりして楽しんでいたけれど、これが結構良い癒やしになっている。

 春になったら新芽が出てきて5月には新緑が美しく夏の厳しい日差しを遮ってくれ秋には紅葉や落ち葉が美しい。

 メリットとデメリットをあげると圧倒的にデメリットが多く、庭の必要性が疑問に思うけれど、四季を感じたり自然が身近にあることは思っているよりも素晴らしい事だと思っている。

 新築で、庭を造ろうかどうか迷っているなら急いで作らず、庭のスペースを少しだけ確保してしばらく様子見でも良いと思う。空き地を放置すると草が勢いよく生えるので砂利を敷いておくなり、防早シートをホームセンターで買ってしいておけばよい。2000円もしない。
 住んでみてから木が欲しいなと思ってから空きスペースだったりに庭を造ってからでも十分に対応できるし、庭造りに遅いはないはず。
 やはり暮らしてみてからここにフェンスが欲しいとか出てくるのでそうなったら一緒に庭造りをやっていくと失敗がない。

うちの新しいの庭

 庭木の手入れはぶっちゃけ面倒であるし、虫が沢山つくのは嫌!
剪定もある程度はやるけれどあまり難しいのはちょっと…。
 そういう要望は庭木屋さんに伝えればしっかりと希望に添う木や草を提案してくれた。

人気のオススメの庭木

1.イロハモミジ (落葉)
 昔からの大定番。和風にも洋風にも使える木。
株立ち一本立ちの木など使い分けで雰囲気を変えられる。
新緑から紅葉まで葉っぱが美しく、落ち葉が地面に落ちると赤や黄色のカーペットのようで綺麗。

2.ジューンベリー (落葉)
 小さな庭でも成長が遅く育てやすい。6月に実がなり食べることができジャムや果実酒に。紅葉も綺麗。
 害虫が付きにくく管理がしやすい。実に鳥がきたり、タイル張りやコンクリの床で実を踏みつぶすと汚れる。

3.アオダモ (落葉)

 洋風和風どちらでも使える。新緑のさらさらした葉っぱや紅葉綺麗。
雰囲気が良く自然な感じの樹形。成長が遅く管理がしやすい。

4.ヤマボウシ (落葉、常緑)
 ハナミズキのような見た目で管理がしやすく強い。
葉っぱの色のグラデーションが綺麗。花持ち良く長く楽しめる。
落葉と常緑ですこし性質が違う。

5.ソヨゴ (常緑)
 和風洋風どこに植えても良い感じ。成長速度は遅く管理はしやすい。
葉っぱが濃く茂るので目隠しに最適。シンボルツリーにも使われる。
 メスの木には赤い実が付くが鳥は来ない。カーポートに植えると実が落ちてコンクリが汚れる。買うときは雄雌は選ぶのは難しい。

6.ヒメシャラ (落葉)
 横に広がらない縦に伸びる木。幹が美しくオールシーズン楽しめる。
剪定は難しい部類でも基本的に剪定は不要。
 シンボルツリーとしても雑木の庭としても様々な楽しみ方ができる。

実際に植えた木と庭のイメージ

イロハモミジ
ナナカマド
アナベル
アブラチャン
チンチョウゲ
ナツハゼ
ジューンベリー
ソヨゴ
シャラ
シラカシ
ヤマボウシ

 緑の深い雑木の庭を目指して、まずは植木屋さんの大きな木を中心にザックリと植えて貰い、あとは自分たちで小さな木や草花を買ってきて育てていくことにした。
 最近流行の木を沢山入れてしまったけれど、庭木にも流行廃りがある。今回は結構、花が咲き実のなる木が多いし紅葉する木を沢山入れた。
 造園やさんに頼めば、非常に細かい庭造りを提案してくれるし予算に応じて思っているよりも自由な庭造りが可能だ。
 木は特殊な物を除けば、一本一本は安いので大量に入れたり広い面積を緻密に庭を造ろうとしなければそこまでコストはかからない。まずは見積もりをはやくとり計画を立てよう。

まとめ

  • 庭造りは時期が大事なので、新築工事とは分けて行う事が多い。
  • 住んでみてから作るでまったく遅くないので、空白を少しだけ作っておいて数年後に庭を造ってもいい。
  • 庭の管理は大変なので、ちゃんと管理できるのか確認してから管理できる木を入れる
  • 虫が付かないや剪定の頻度が少なくて済むような楽な木もあるので植木屋さんとよく相談する
  • 庭のある家はとても楽しいしリラクゼーションを与えてくれる

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