まずは今年も無事にこどもの日を迎えることが出来たことに感謝して。
桜が咲き始める4月から大型連休の終わりまで大なり小なり沢山のイベントがあって、毎年5月5日を最後に春を見送るような気持ちで今日もまた大型連休の終わりを過ごす。
春の終わりにすこしホッとしたような気持ちの中、1年の中で最も重要な日と位置づけている5月5日、岡崎律子さんの命日が今年も来たのです。

2004年に44歳で逝去された岡崎律子さんはご存命なら今年の誕生日でちょうど60歳。もう亡くなってから15年も経って、自分が初めて岡崎律子さんの存在を知ったフルーツバスケットの放映から18年、今年リメイクされて2019年版として今年春に放送が始まりました。
現役で活動されていた頃からもう20年もの年月が経っていますが、未だにForRITZやフルーツバスケット四季は自分の中でのベストアルバムであり続けています。

■リメイク版フルーツバスケット2019

実を言うと2001年に放送されたフルーツバスケットはもう大分記憶されている内容がぼんやりとしていて、新鮮な気持ちで2019年のリメイクを見ているわけですが、綺麗な画面と作画とは裏腹に、内容のちょっとした古さを感じることになんだか色々な意味で時間の経過を感じ辛くなります。

そんなフルーツバスケットですが、ファンの中でも注目が集まったのはやはり主題歌ではないかと思います。
大地監督の無茶ぶりと岡崎律子さんの才能が生みだした、アニソン界屈指の名曲Forフルーツバスケットの存在があまりにも大きいのです。
岡崎ファンからもフルーツバスケットファンからも、主題歌がどうなるのか心配される声が去年からすこし気になっていました。

放送が始まる少し前に、OPEDもまた刷新されることとなったことが分かりすこしガッカリしたようなそれで良かったような複雑な気持ちでした。
放送が始まると、OPはBeberlyが歌うAgain、EDはビッケブランカでLucky Ending。
どちらの曲も何となく夏目友人帳を彷彿とさせるイメージの今日ですが、どことなくForフルーツバスケットの精神が添えられているようような曲に感じられます。またOPのAgainには強いForフルーツバスケットへのリスペクトが感じられました。

音響監督なのか、総監督なのか分かりませんが、うまくOPEDを設定したなと感じました。やはりフルーツバスケットのアニメはForフルーツバスケットがあってこそだったので。しかし、リメイクする以上過去の作品を使うのはなかなか難しいことだと想います。中身が新しくなったのに主題歌だけ古いままというのも違和感があります。
岡崎律子さんのイメージを尊重しつつ、新しい作品へ過去の作品が干渉しないそういう設定がなされていると思います。
OPのAgainを歌っているBeverlyはフィリピン出身の歌手であるし、EDのビッケブランカに関しては男性アーティストです。
推測でしかありませんが、これはイメージチェンジを図ったとしか考えられません。

フルーツバスケット 四季
フルーツバスケット 2019 OP 「Again」/ Beverly レビュー

24bit/48kHz ハイレゾverです。
瑞々しい柔らかい歌い方と感傷的な歌詞でOPとしては、非常にセンチメンタルな雰囲気でかなりEDっぽさがある曲です。この辺りにForフルーツバスケットを感じさせます。
フィリピンの歌手なので、日本語の発音に独特のイントネーションが感じられますが、この曲に関してはアクセントっぽく、時折入る英語の発音を聴くと本物だなと思います?。
スーと入ってからサビで全力で歌うタイプでどちらかというとミーシャリスペクトを感じさせます。

Again

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■音質
OPで聴く限りはかなりシャープで聴きやすい部類の曲に感じられますが、ハイレゾverを聴くとどうにもJPOPにありがちなマスタリングに思います。
基本的にボーカルとバックのオケが両方とも前面に張り出してくるタイプのステージ作りで分離はいまいちです。
ボーカルでは、エフェクトをかけ過ぎているのか、やや不自然な仕上がりになっていて、かなり激しく声が刺さる場面があります。スピーカーで大きな音量で聴くのはなかなか厳しい感じです。
スマホ直のイヤホンで聴いたら尚のこと耳が痛い気がしますが、最近のハイレゾとしてはちょっといただけない感じです。

アッコルドで聴いてもGIYAで聴いても、全体的に密度が低く音に厚みが感じられません。ズンズン鳴るタイプの曲ではないと思いますが、ベース域がかなり薄く説得力を持たせて鳴らすのはかなり難しいタイプかと思います。
ボーカルが薄められているのはまあ仕方ないとしてもバックがどうにもハイ上がりでなにか欠けてしまっています。

と、あまり良いことが書けませんでしたが、音質を抜きにしたら、フルーツバスケットのOP感は十分に感じられますし、歌唱力も十分あり今後も注目のアーティストだと思います。
歌詞に関しては、原作からしっかり起こしたようなストレートな表現が目立つ感じで、もう少し情緒ある歌詞が良かったかなと思いますがこの辺りは海外アーティストなのでちょっと感覚が違うのかも知れません。

岡崎律子

去年電子ピアノを買って、Forフルーツバスケットを弾けるようになるぞと意気込んでいましたが、ここ半年あまりに多忙でピアノを触っている時間がかなり減ってしまい、やさしく弾けるのまだ一小節も弾けないまま今年の5月5日を迎えてしまいました。
いつの日かYoutubeで5月5日に弾いてみた動画を出すのが今の目標になっています。
しかしピアノが弾けなくても、楽譜は買って良かった本の一つです。手書きのForフルーツバスケットの楽譜や曲のちょっとした解説が新鮮でした。
何より楽譜として音楽を捉えるとかなり違った見え方があって自分にとって新しい発見がいくつもありました。これから読譜をして弾いていくともっと面白い気づきがあると思うと、この楽譜が再販されたことに深く御礼したい気持ちです。とりあえず保存用と使う用2冊買いました。

ピアノはほとんど進捗がありませんが、音楽の方は相も変わらず毎日聴いています。Lastfmを見るとまだ試聴回数上位にいました。
去年は耳の調子が悪くて音楽を絶った日が少しありましたがそれでもやはり自分の音楽の原点でもあり人生の恩師でもある岡崎律子さんの曲を聴けないなんてそんな辛いことはありません。
今年できる家の完成と共にまた新しい音を聴いて世界が拓けるような気がしています。

初夏のような日差しと青空が広がった5月5日にこうして、岡崎律子作品を聴けること感謝して。

 

やさしく弾ける 岡崎律子 ピアノ・ソロ・アルバム『life is lovely + BEST』 (楽譜)
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