今年も暑い8月の夏が終わろうとしている。
子供の頃の8月31日の思い出と言えば、明日提出しなければならない宿題を血眼になってやっていたのを思い出す。

なぜか夏を言うのは何か一つ大きなことをやりたいと思うようになったのは、あの夏の苦い思い出のせいなのだろうか。
ある8月の話。壁を強化した話。

初めてソネックスの吸音材と遮音シートを買ってちまちまと部屋を改造していた。
改造と言っても、ソネックスの遮音シートは生活空間に出て良い感じの素材ではないので
見えないところでうまく使うことにした。

オーディオではどんなに高いオーディオもとにかく部屋が駄目なら、どうやっても天井に突き当たるというのか、限界値は案外すぐやってくるようなのだ。
というのも、オーディオのアップデートが思うような所まで達成すると今度は部屋が気になりだした。

同年、トリノフを借りることが出来て、部屋の周波数特性を計ったところ思いがけない結果が出ていた。そのほとんどがGIYAの特製によるものというが、悪い分に至っては部屋の影響が大きいと説明された。

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それから、Amazonで岩井式リスニングルームの本を読んでみると確かに今の部屋の形が偶然あのF特を作り出していることが理論的に理解できた。

 

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F特的にはほとんど不満がなかったのだが、長年この部屋にいると分かることがいくつかあった。

それが、出窓の下にある戸棚の存在とLch側のふすまの存在だ。
まず戸棚であるが、あるとき中身の完全に空っぽにした。
そのあと、太鼓のように中で響いている様子が気になった。
また戸棚部分の壁が薄いらしく夏熱く冬冷たいつまり、そこから音が突き抜けているようなのである。

もろにスピーカーの低域がぶつかる裏側の戸棚。

 

戸棚の薄い板の裏には鉛シートが貼ってあるがまだ共振してると感じる。
中の棚を取り払った。
ベニアと防湿シート、外壁だけらしい板にソネックスの遮音シートを貼った。
ソネックスの吸音材を6等分にカットした。

 

内部の反響を抑えるために内側に張りつけた

これだけの作業でも1週間かかっている。
というのも、スピーカーをすこし移動させて、カッツ嵌まっている戸棚の一枚板を外して
重たいソネックスの遮音シートをカットして貼るのは想像を超える重労働だった。

防音室の工事ではこのようなシートを床や壁に2重3重に重ねて防音するらしい。

しかしながら、予想より遙かに効果は薄いようで、ぶっちゃけあまり変わってないなというのが本当のところだ。
ただ、かなり音量を上げたときに低域のざわめきが減っているし多少の効果はあった。

次に始めたのが、ふすまの強化だ。これは最初に言っておくと相当な効果があった。

ソネックの遮音シートをカットしている様子。

ソネックスの遮音シートは鉛のシートのように重いのだけど、ハサミで簡単に切れるほどに柔らかい。
硬質プラスチックのような見た目をしているのでいつかのゴムスピーカーの悪夢が頭をよぎったが、切り分ける作業はすぐに終わった。

普段見せない、オーディオ置いてある部屋の裏側のふすま

うちのオーディオが置いてる部屋の隣は実は仏間で和室になっている。
故に、ふすまが嵌めてあるのだけどこれがやっかいなのである。
まず、中低域を跳ね返すことが出来ない。とても軽く作られているので中は空洞になっており外側は薄い木の板と和紙で作られている。
それと、このふすま自体が軽いので音量を上げてると共振してノイズを出しているのが容易の分かる。
試しに、ダイアナクラールのTemptationを爆音で流してみたが、軽くふすまに触れると酷く振動してしまっているのが分かった。

これに気づいてから、ふすまの空洞部に砂を入れるとか、ふすま自体を重いものに変えるか悩んだ末、ソネックスの遮音材を貼ることにした。

一つは、非常に重量があるので振動を物理的に強く押さえ込むことが出来ると考え
もう一つは、遮音シートの特性にある音を吸収せず跳ね返す力が強いという特性だ。

裏側全面にソネックスの遮音シートを張りつけた。
両面テープで留めてさらに四辺をタッカーで補強した。
本当はタッカーなどの穴が空くものは適さないが簡単に済ませたかったため利用した。

下側が開いているが後日全面ソネックスで封鎖した。

 

トリノフで測定したF。

工事前の周波数特性ではあるが、日本海溝と呼ばれるディップが存在している。
これは部屋の寸法によるものなのでちょっとしたルームチューニングではどうすることも出来ない。
しかし、LRの80Hz前後のdB差に注目して欲しい。Lch側が遙かに低域が逃げていると推測できる。
R側の一時反射の壁は出窓でガラスそして厚手のカーテンがかけられている。
L側ではふすまとその前にオーディオラックが設置してある。

ガラスの吸音が少ないのか、ふすまの反射が少ないのかいまいち分からないが、
とりあえず、ソネックスを貼って聴いてみると驚くほどの効果を感じた。
まず、LRでの音が揃ったという感覚と、SN感が急激に上昇しているのが分かった。
音を上げても騒がしさを感じなくなったのは大きな収穫だ。

部屋の急所にソネックスの遮音シートを貼るとF特の穴埋めが出来る?
いやF特に関してはそんなに変わった感じはしないのだけど、壁や床が弱いと音が悪くなるのはよく言われることだ。

最後にソネックスの吸音材を要所へ置いて、夏のルームチューニングが終わった。

今回使ったソネックスの吸音材↓
https://www.soundhouse.co.jp/products/detail/item/163685/

吸音材の設置位置も非常に重要で、背面か真横が非常に良く聴いた。
また、大きく置く場合は出来るだけ左右対称にするのが簡単にいい音に近づく道だといまさら気がついた。
今回、普段目に触れない分部とあまり視界が煩くならない程度にソネックスを置いてみたけれど、オーディオ用品としてはかなりコスパは良いように思う。
かなりの労力と家の犠牲が出てしまうが、出来るなら早い段階でやっておいても良いと思う。

ただやり方によっては、部屋の景観を著しく乱してしまうし、修正を加える場合の復旧はかなりの労力が必要だと思う。
効果としては非常に大きいが諸刃の剣かもしれない。

こうしていくうちに、家を丸々リフォームして専用ルームを作らないとオーディオの音はいくらやっても満足いかないと気づき、ようやく今年のオーディオハウス計画に繋がった。

最後にソネックスの遮音シートについて。
サウンドハウスで「PSP-6」厚さ3mm(薄い方)を買ったのだけど、
1ロール600*137とう大きさで来る。それ自体がかなりでかいのもそうだけど、
重量は45kgと半端なく、あの暑かった夏に佐川のおっさんがヒーヒー良いながらやっとのことで抱えてきた。
というのもの長いので、45kgと言えどもモーメントがかかってとてもじゃないが一人じゃ持ち上げられる感じではないのだ。

佐川「なんなんですかこれ(焦)…ヒーッヒーッ…」
み「あっ遮音シートです。45kgあります。」
佐川「通りで重いと思った まあここにサインを…ヒィ…ヒィ…。」

サウンドハウスで遮音シート購入するさいは台車を用意した方が良いです。
あと量が多いので使い切れないです。

137*62cmほどあまっているので、もし欲しいという方がいましたらTwitterのDMにてご連絡ください。ヤマト便送料のみでお譲りします。
切り売りも対応します。

カラーはグレーです。

https://www.soundhouse.co.jp/products/detail/item/167244/

 

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