オーディオ楽器関係者なら知らない人はいないサウンドハウス。
主にヘッドホンに嵌まっていたときに大変お世話になったお店だけれど近年では、吸音材とカナレのケーブルを買うお店となっている。

先週の記事で、プリパワーの間に使うケーブルの話を長々と書いてしまったけれど、アッコルドに使っていたカナレのRCAケーブルを交換したことが発端となりプリアンプとパワーアンプの間のケーブルについて考え出した。
というのも、アッコルドはずっとサブスピーカーなので、ありものを組み合わせて鳴らしていた。そのおかげでRCAケーブルがカナレだったのだけど、それが色が違うとう大変気持ち悪いことになっていた。LRを絶対に付け間違わない安心配色ではあったけれどなんにしても左右で違うというのはオーディオ的に心地よくない。

ある評論家先生は、ケーブルはジャケットの色でも変わるんです。青なら澄んだ音、黒なら低域が~などといっていたのを思い出す。
しかしそういうことではない。カナレのケーブルはかなり酸化しやすい。1年も経つと中の銅線は黒ずんでくる。この色違いのRCAケーブルは買った時期がずれてていてどちらかの酸化が激しく進んでいる様子なのだ。
オーディオに於いて左右を病的に揃えることが最もシンプルに良い音に近づけるための重要なファクターなのだ。

そんなわけでまたサウンドハウスで長尺ケーブルをずらずらと買うわけだったのだが、ちょうどいつも使っているカナレの5mが品切れだった。
サウンドハウスの品切れ取り寄せ商品はぶっちゃけいつ来るか分からない。結構早くに来ることもあるしずっとこないこともある。よくわからない。
まあサブスピーカーだし適当で良いよねってことでちらちらとページを見ていたら似たような業務用ケーブルを見つけた。それがHOSAのケーブルだ。とりあえずポチッて2日後に届いた。

HOSA サウンドハウス RCA ケーブル

パッケージの外観はどこかギターシールドケーブルっぽい。
そしてプラグを見るとすこし黒くくすんでいる。
HOSA RCAケーブルRCAプラグはどこのものだろうか…?
パッケージを見るとSilver Plated REANとあった。どうやら銀メッキが施されたプラグらしい。導線は一般的な90%OFC無酸素銅が使われているようだ。 導線の太さは24AWG。
なんだかますます楽器用ケーブルっぽい。
楽器界隈かアメリカでは有名なケーブルかなと思って、英語でググってもたいして情報が出ないのでなにか超マイナーケーブルーを買ってしまったのだろうか?

また長さは20フィートでありメートルではない。ただこの5mよりちょっと長い感じがすこし余裕があって良い。※20フィート≒6m
自分で切って半田付けするのはなんだかんだで億劫だが。

パッケージから出して延ばしてやると、こいつ手強い。パンチパーマほどではないがチリチリだ。景観優先のオーディオをやっているからにはこの程度のケーブルのヨレでもすこし使う気になれない。
どうせ今の左右で色が違うカナレでもたいした問題ではないからそのまま無かったことにするのでもいい。ただせっかく買ったからこうした。

階段の吹き抜けに吊して放置した。
時折引っ張ってやって位置を変えつつひたすら引力で強制した。

現代アートみたいになったけれど、結構手強く1ヶ月やってもまだ伸び具合がいまいちだったので放置していたらいつの間にか夏が開けて晩秋もいいところだった。
結局8月1日に届いて配線の変更に踏み切ったのは11月1日だった。

夏の暑い時期に階段で吊され続けたHOSAのケーブル。ヨレヨレだったケーブルの癖もちょっとはマシになった。
ジャケットは卓球のラバーくらいにソフトでふかふかしたようなゴムだが、中の線が硬めなのだろうか相変わらず少しヨレていた。
またケーブルはカナレよりも太くゴミが吸い付くタイプのゴムでグリップ感がある。ケーブルに深く考えずに買うならやはりカナレがいと思う。あの取り回しの良さは過酷な現場で育ったエリートケーブルといいたい。

アッコルドの配線は結構弄るのでマーカーでRLがハッキリと分かるようにした。パーマセルテープはケーブルシースに貼ると糊が溶けることがあるので注意したい。

RCAケーブルの交換くらい雑作もないと思ってやったがやはりきつかった。スピーカーの裏で埃を取りつつピンコードでスピーカーやアンプに傷をつけないように機材を踏んだり押しのけたりしないように慎重にやっていくとやっぱり背中だったり膝だったりに負担がかかる。
オーディオをやる前は準備体操が必須だ。動きやすい服装も。

なんだかんだで3ヶ月ほどかかったケーブル交換が終わった。
アッコルドを夏季休暇から戻すときに交換すればもっと簡単にできただろうと思ったけどものには順序というものがあるらしく、たかだかケーブルですら思ったようにはいかないことは多々ある。

5年は使って酸化しきったであろうカナレのRCAケーブルからHOSAのケーブルへと変わったアッコルドを聴く。
結論から言うと何か変わった感じはあるけれど、よくわからない。
ケーブルで変わったと言うより、埃取ったり位置が微妙に変わったり、接点を挿し直したりが効いている感じすらある。

毎度の如くケーブル交換の中ではもっとも苦労する上に、ブランドものでは大変なコストがかかるこの長尺ケーブル、正直に言って効果は微妙なところでよく分からない。もしかすると自分の音から外れていってる場合もあるかも知れないし、本当に変わっていないのかも知れない。

ただ一つ言えるのは、新品の心地よさと、左右で状態が揃ったという満足感だけがある。それだけというのは何だか違う、それが大事なのだから。

最後にHOSAのケーブルはいまいちかな…?
後々、じっくり聞いてみたらカナレより低域がすこし緩くなるような増えるような印象で高域は銀メッキ由来の音がすこしのっている気がする。
オーディオ的に言うと暖色系のやや抜けのいい音といった感じだろうか。銀メッキのシャリシャリ感はいうほどないと思う。

使い心地だったり見た目はやっぱりカナレがいいなと思った。
コスト的にはどちらも変わらないので…

あとHOSAについて詳しい方いましたら教えてください。
一つ分かったのはちょっとこだわりのある癖の強いケーブルです。

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