夏からすっかり秋めいてきた今日この頃。このまま一気に冬が来ると思うと、12月初旬の引っ越しがすぐそこにあることに気づく。
まだ家の片付けも終わっていないし新築の決めていないことも実はまだある。工程表を見ると10月中下旬には大工仕事がほぼ終わり、11月には壁紙や設備が入ってきていよいよ新築の家が完成する。
Youtubeの動画作りや現場への取材や確認、なによりF社への打合せを今までの人生は考えられなかったくらい多忙な日々を過ごしていると今年がもう10月まで終わってしまったことさえも忘れてしまいそうだ。
これまで何気なく夏を過ごし秋を迎え新年を通り過ぎていたことを後悔するように、一日一日の重みと充実感が頭一杯で、作られていく家の期待とまだこの家でやり残しているなにかを抱えながら必死でなにもかも精一杯だ。
そうこうしているうちに家は現場へ行く度にその様子を大きく変えている。街路樹が茶色や赤に色づき始めたのに気がついところには家の大部分ができあがっていた。
10月某日おそらく28回目の関本社長との打合せ。今回は初めて現場集合だ。秋空のちょっとした晴れ間に建築作業に追われる大工さんたちとともに綿密なオーディオルームの打合せが行われた。できるだけGoProで撮影してYoutubeで動画としてあげたかったけれど、家の進捗具合に驚き、新しい何かを決めながらずっとカメラを構えているのは無茶であった。カメラをまわしている余裕なんてものはほとんどなかった。
現場での動画です、記事と併せてご覧ください。
ちょうど一週間ぶりに現場へ行くと、階段が完成していた。
オーディオルームが2Fになるので階段は広くゆったりとしている。二回曲がるコの字型の階段は休憩しながら落ち着いて重たいアンプなんかを運び込めるだろうし、足が悪い母も落ち着いて2階へいける。
あの危ない現場用のはしごから階段が作られると一気に家らしく見えてきた。ここはもう危険な現場ではなく安らぎの家なのだ。
オーディオルームへ入るとかなりぎょっとした。
天井一面に天井の板を取り付けるための枠組みが取り付けてあった。
関本社長曰く、普通の大工さんではできないしやってくれない工法だという。
取り付け位置や角度など全てが音響用に設計してあり、素人目に見ても施工が大変そうな代物だ。この枠に指定の大きさに切られた一枚のシナベニアがそれぞれ浮いているみたいに取り付けられる。社長曰く、こんなに天井板を取り付ける部屋は今回が初めてだという。これまでの部屋は天井の中央だけとか部分的にやっていたが今回は前面に施したという。
床を見ると、もうすでに床暖房のユニットが入って事前に自分でじっくりと選んだ西南桜の無垢フローリングが張られていた。
上画像はこだわった衝立と左右の動線。後方の床が140mm上がって部屋の真ん中に枠組みの衝立が建ってそこへ立ってみるとさながらコックピットのようである。そのコックピットから前を向けば大きな出窓があり気分はとてもすがすがしい。衝立の高さも身長に合わせてちょうど良い高さに設定した。上にはいろいろな物が乗っけてあるけれど部屋には行ったらまずここに荷物をちょんとおいて手を沿えてこの部屋を見渡すそんなイメージが膨らんだ。
だれしもがこの部屋に入ったらここへ立って見渡したくなるそんな場所になった。
オーディオ的なことを言うと、140mmあげた床は中で反響しないように工夫されているし、衝立も音に影響がないように壁が抜いてある。
衝立の右側にPCデスク、左側にオーディオラックが来る。
オーディオラックの下の床からのコンセントを取るし
衝立にも自由にコンセントやLANが配置できる。
現場で打合せをするとコンセント位置なんかはまず悩むことなく間違いなく取り付けられる。
しかし現場は木くずや石膏ボードの粉が俟っていて環境が良いとは言えない。そして、頭をフル回転させながらカメラをまわしつつ理想の家を突き詰めていく。
幾度となく、無理だと思った新築はもうここまで来た。
倒れるのが先か家ができあがるのが先かまだ分からないけれど、確実に新居は完成へ向かう。