この頃イヤホンヘッドホンは、ノイズキャンセルヘッドホンしか使わなくなってしまいました。どうもみかさです。
SONYのWH-1000XM3が今月6日に発売となりましたが、9月の下旬にAmazonで予約注文をして誰よりも早くレビュー書くぞなんて思っていました。
10月6日になっても発送されず…発送されたのは10月9日、そして10月10日のお昼頃にようやく手元に届きました。
もう10年以上アマゾンを利用していますが、初めてのデリバリープロバイダでの発送でした。

話によるとこの1000XM3かなり品薄らしく遅く予約した方の中には発送予定日が11月になっているなんてこともあるようです。1000Xシリーズは日本よりもヨーロッパと米国で先行販売されておりどうやらそちらでも想像以上に売れたようです。少し早めに予約しておいて良かった。
現在最も確実に変えるのはどうやらヨドバシ.comの様子で(10/15)在庫ありでした。Amazonは1~2ヶ月まちのようです。

つづきより開封レビューです。

1000XM3 開封

箱からして高級感のある紙と印刷がされていて、表面は独特の触り心地。
そして目を引くハイレゾ対応シール。SONYのハイレゾ対応製品を買うのは1000XM3が初めてです。

薄い保護ビニールを破いて箱を開けようとすると、横に引き出すタイプの箱でした。

箱の外側に小さく折りたたまれて挟まっている保証書とスタートガイド。

スタートガイドを除けると本体が入ったハードケースが出てきます。
ケースはクロスっぽい質感の専用収納ケースです。BOSEのQC15も同じよう感じのケースが付いてきましたがSONYの100XM3ではずいぶんとオシャレで質感が良いです。

ヘッドホン一台が入っているにしては小柄なケース。これならカバンに入れやすいかも。持った感じも予想よりずっと軽く感じました。

ファスナーの取っ手がローズゴールドのマットな質感になっていて、ケースを見るだけでも細部までデザインが行き届いている感じがしました。

ファスナーをグルグルとあけてふたをぱかっと開とようやく1000XM3がお目見えします。思った以上に小さくコンパクトに折りたたまれて入っていました。

ケースの中には、飛行機用の変換アダプタ、充電用USB-Cケーブル、バッテリーが切れたとき用のヘッドホンケーブル、本体が綺麗に収納されていました。
本体の下にはガイドとなる下敷きの紙とイラストにはハウジングにあるタッチ操作のガイドが簡単に書いてあります。これなら操作方法が分からなくなっても見ればすぐ分かります。

外観と色

初めて触った1000XM3。今回色はあえてプラチナシルバーを選びましたが、全体的にふっくらとした印象で引き締まった感じのブラックも悪くないかなと思います。またシルバーというよりグレーといった感じのツヤ消しのマットな印象です。所々パール感のある光沢がありますが目立つ感じはありません。
全体のデザインもまた、フラットで滑らかな構成でメカメカしさを感じずオシャレにどこのでもつけていけそうな雰囲気です。服とも合わせやすい色かなと思います。

保護シールを剥がして全体を眺めると、すこし可動部が多いように感じました。畳んだときにコンパクトにするためにハウジングを寝せることが出来そこからさらにカクカクと関節を曲げて小さくすることが出来ます。
ヘッドホンのヒンジ部はくるくると頭の角度に合わせて縦と横に回転しますがそこに関節が加わっている感じで、すこし強度が心配です。こんかいのM3ではM2よりも20g軽くなったとのことですが、どこを軽量化したのか気になるところです。
ただ、初代、M2とヒンジが折れたという報告はきいていないので相当荒っぽく扱わなければ心配ないのでしょう。

BOSEのQC15と比較して

1000XM3はワイヤレスヘッドホンゆえにすこしでかいです。
なにより、装着したときにハウジングの厚さが少し気になります。結構耳から出っ張るのでシルバーではすこし目立つかなと思います。その点BOSEのコンパクトさはすこし魅力的です。

それと、BOSEではカチッと一発でスイッチが入ったのに対して、1000XM3では電源スイッチを長押ししてアナウンスが流れてしばらくするとようやくスタートです。このあたりの少しのじれったさはあります。
逆に電源を切るときも電源を長押しする必要があります。ただ電源を切り忘れてもオート電源offがあるので安心です。BOSEでは何度電源スイッチ切り忘れで泣かされたことか…

左側に、物理ボタンがまとめられています。
右から、ヘッドホンジャックをいれる穴と、電源ボタン、アビエントとノイズキャンセルの切り替えスイッチです。
届いてすぐ、電源ボタンを2秒押すと早速1000XM3が起動しました。

青いランプが点灯して、すぐさまiPadを開とBluetoothでの接続が開始されました。
ワイヤレスヘッドホンはこの1000XM3が初めてでしかも初めてのSONYのヘッドホン。iOSとちゃんと繋がるのかなとかBT接続は安定するのか色々と心配していましたが、思っている以上に簡単で安定していました。

iPadの設定画面を開くとすぐさま1000XM3とぺありんぐが開始され、同時に専用アプリのインストールを促されました。
そう1000Xシリーズには「headphones」というappが利用できます。
appを開とすぐに1000XM3が選択画面に出てきてあっという間に接続完了。

発売したばかりですがなぜかソフトウェアアップデートがありましたので、アップデートを行うと、思いの外大きくアップデートされたのか30分ほどかかりました。アップデート中はヘッドホンとして使えないので寝る前などにやっておくことをオススメします。

専用appで状況別のノイズキャンセリングの強さを設定したり、イコライザー、自動電源オフ、擬似的なサラウンド効果などを設定できます。思いの外いろいろと設定できて驚きです。

充電はUSB-Cなので専用ケーブルが必要です。裏表を気にすることなくさせるのは便利です。バッテリーの持ちは30時間ですので通学通勤でも週一で充電すれば十分に持ちそうな時間です。

またバッテリーが切れても付属の専用ケーブルを挿すことで音楽だけはバッテリーを気にせずに聴けます。最近のスマホにはイヤホンジャックがないのでちょっと不要に感じますがいざというときのために鞄に入れておくといいかもしれません。

さらにこのケーブル、とてもしなやかで癖が付きにくく、表面に縦方向に溝が掘ってあり絡まりにくくなっています。ケーブル同士を擦り合わせるとギリギリと嫌な音がしますが、滅多に使うものではないので…。
またソニーストアで買うと1000円と送料600円で買えます。オプション品の割に安いのでソニーストアで買い物をするついでにスペアを一個買っておいても良いかもしれません。

ノイズキャンセル能力を検証

これまでノイズキャンセルヘッドホンはBOSEのQC15というちょっと古めのヘッドホンを使っていました。
その当時1000Xは発売されていませんでしたがその後、SONYから1000Xの初代機が発売されて、ビックカメラで視聴してみると吃驚仰天!圧倒的なノイズキャンセル能力を見せつけられました。
それから3代目の1000XM3ですが、つけてみて本当に驚きです。駅前の繁華街や、バイパスでの車の中などで試して見ましたが、明らかにノイズ除去能力が向上しています。

SONYによると、「QN1の搭載により、前機種に比べノイズキャンセリング性能が4倍に強化」
性能が4倍!の表記はすこし大げさにきこえますが、たしかにそのくらい進化していると感じます。特に、人の話し声がかなり静かになっているのを感じます。声が消えると言っても完全に消えるわけではありませんが、ありがたいことに、子供や女性の甲高い声をある程度穏やかな音にまで静めてくれます。
声は耳に入ってくるけど、耳障りな音成分がそぎ落とされてまろやかで角のない遠くからきこえてくるような声に変わる印象です。BOSEではそのまま声が入ってくるような感じでした。

またBOSEのQC15のノイズキャンセル能力と比べてみるともう比較のしようがないくらい圧倒的な性能差を感じます。QC15ではもうノイズが消えていないとも感じるほどに1000XM3は静かです。もちろん全ての音が0になるわけではないので過剰な期待は禁物ですが、使う時間がなくなればなるほどその静寂さは疲労感に現れてきます。BOSEQC15よりずっと耳が楽なのです。
街の雑踏の中、1000XM3をつけているとそんなに強いノイズキャンセル能力は感じられませんが、ヘッドホンを外した瞬間に轟き音を感じる程にノイズがカットされているのが分かります。

一言で言って、1000XM3のノイズキャンセル力はヤバイです。

音楽的なヘッドホンとしての音質

SONYならではの特徴としては、音楽を聴くための音質も一切妥協していないところでしょう。
始めに何曲かリファレンス曲を聴いてみると事前に噂されていたとおり、低域がすこし出しゃばっているかんじで、ボーカルが薄い感じがしました。

しかしそれも、専用のappでイコライザーを使って微調整すると良い感じに。
クリアバスを切って、イコライザーの400を下げてかまぼこ形に成形しました。この感じでようやくフラットな感じになります。
ノイズキャンセルヘッドホンなので、低域を盛っておいた方が騒音をかき消しやすくなるのでSONYはそれを狙ってこの音作りをしたように思います。
全体を見る感じでは、SONYの音そのもので、1Aシリーズの音にかなり近いです。独特の寒色と低域のシャープさ、ボーカルのエッヂ感。
ただ、1000XM3で音楽を聴く予定はあまりないのでとりあえずイコライザーでそれっぽく聴ければ問題ないかなと思います。

音楽がきこえる方向を変更することが出来ます。通常使用ではoffかFrontが良いと思います。

1000XM3の装着感

初代の1000Xは衝撃的なノイズキャンセル性能でしたがM2になっても買わなかったのはその重量と装着感です。どんなに静かになってもあの重さと圧迫感では疲れてしまうと思いました。

それが、M3になって少し軽くなってソフトになりました。
特にイヤーパッドが低反発のウレタンと肌触りの良い人工皮革が使われており、ヘッドパッドもまたフィット感が向上していて全体的に装着感は大きく改善されたようです。
1時間ほど装着してみた感じでは蒸れこそあるけれど、イヤーカップ内部のメッシュもふかふかで柔らかい素材で疲れにくくなっています。

しかし重量感に関してはどうもまだちょっとが重いようで、首に疲労を感じてしまいました。このあたりはBOSEが優性です。
さらなる進化で軽さを追求してくれることをSONYにお願いしたいです。

1000XM3のその他の機能について

XM3には左側に物理ボタンが搭載されていますが、右のハウジングにはタッチパネルが搭載されており、曲の停止や音量の調整が出来ます。初代から付いてはいる機能ですが、すいすいとハウジングで操作する感覚は新しくとても面白い。
さらに、ハウジングに手のひらをつけると、アビエント機能が発動して音楽再生が小さくなって周囲の音をマイクで拾ってヘッドホンで聴くことが出来ます、説明書によると、電車のアナウンスを聞き逃さないためにあるとのこと。右手を伸ばすならそのまま、イヤーカップ耳からずらせば良いじゃんと思いますが、これはSONYらしく面白い機能です。中域が強調されて集音器のような機能です。
人の声も消せるようになったSONYのノイズキャンセルだからこそ搭載したおもしろ機能かなと思います。ちょっと実用性はありませんが…やりすぎると耳が痛くなるので注意です。

もうひとつ、周囲の音を取り込みながらの音楽再生も出来るようになっています。これはアプリで歩いているとき走っているとき、座っているときそれぞれ設定が出来て、周囲の音の取り込み具合とノイズキャンセルの強さを変えられます。状況に合わせて自動的に調整してくれるのはありがたいです。
アプリ以外でも左にあるボタンを押すとアビエントモード、ノイズキャンセルモード、特殊機能OFFが選べます。

SONY 1000XM3 総評

一言で言えば、ワイヤレスノイズキャンセルヘッドホン最高!
BTの接続もスイッチを入れればiPadと自動的に繋がるし音楽の再生もハウジングを二回タップするだけで始まりストレスフリーです。
ケーブルの煩わしさというのをようやく実感できました。ワイヤレスでヘッドホンの音楽が聴けるのはこんなにも開放感に溢れていたなんて!

BOSEではノイズキャンセルヘッドホンにおまけ程度の音楽再生機能が付いているくらいの音質でしたが、1000XM3ならしっかりと音楽も楽しめる感じです。音楽再生は、移動中が多くなると思うのでノイズキャンセル能力も手伝って音質はiPadのBTですら十分だと断言できます。

3世代目ということで全体のクオリティーは高く安定していると感じます。
まだ若干の重さやでかさを感じますが、30時間のバッテリーとこのノイズキャンセル能力ならまあ妥協できる程度でしょう。

価格が4万円とワイヤレスヘッドホンとしては高価格帯に位置しますが、このノイズキャンセル能力はどんなヘッドホンにも代えがたい魅力です。
通勤が電車やバス、飛行機や新幹線に頻繁に乗るならこれしかないと言うくらい優秀です。M2と比べて人の声がかなり静かになったのが非常に魅力的です。

思い切って予約して買いましたが、それほどに魅力的で使い勝手の良いヘッドホンだと思います。今後ボロボロになるまで活躍してくれると思います。
ノイズキャンセルヘッドホンに興味があるなら、あとは本当に4万円を出せるかどうかだけだと思います。買って良かったと言えることを保証します。
 コスパとかヘッドホンを超えた価値を感じました。

自分は、Amazonで実質35400円で買いました。

2018/10/10 Amazon SONY 1000XM3 43070円+4307P 92%