iPadを買った頃だろうか、2014年頃からYoutubeを見るのが習慣化して、
youtubeって本当にいろいろなクリエイターがいて様々なジャンルの動画が日々何万時間と規模で投稿されています。もはやYoutubeで知ることが出来ないことのほうが圧倒的に少ない。そんな状態です。
その中で見つけたのが、大愚元勝和尚の動画。もう3年ほど見ていると思う。
いわゆる自己啓発、生き方というジャンルの動画ですが、この手のジャンルにはとにかく胡散臭い人ばかり、自分が書いた本を薦めたりメールマガジンへ誘導して高額な教材を売りつけてきたりと、結局自分が金儲けしたいだけじゃん!となることが多いそして全体的にクオリティーが低い。

大愚和尚のチャンネルでは、まず映像としてのレベルが半端なく高い、何となく見ていてもその映像作品と言って良いくらいにこだわった感じは分かると思う。一つの動画で大抵2カメ3カメ運営、胸元にはピンマイク。
音声も聞き取りやすく、声も話し方もとても良い人柄を感じさせる落ち着いたトーン。
和尚曰く、弟子と二人で始めたチャンネルらしく、初期の動画はやや音声も映像も荒いけれど、最近の動画は編集もカメラワークも大物ユーチューバーもビックリのクオリティーだ。個人的な予測ではあるけれど、業界関係者、メディア経験者がチャンネル運営者にいるのだと思う。外注にだすにしてもあのクオリティーは普通出せない。

動画の構成は相談者さんのお悩みのメールをiPadを通して読み上げることから始まって、それにまつわる教え、実際の処方箋としての指導と続く。
iPadを抱えて読み上げている僧衣姿の和尚がまた新しさを感じる。
3つの構成からなっていてとてもわかりやすく番組として見やすい。
番組は大抵20分から40分と長めだけど、話している内容もまた仏教が基本にありつつも、人間の生き方により沿った科学的かつ実践的な内容だ。
これはもう放送大学のレベルすらも超えていると思う。

疲れて具合が悪くなって、音楽聴く気もないし眠るにも微妙な時間…Youtuberの動画は見るだけ見て次に見るべき動画なくなったそんなときに、おもむろに大偶和尚のチェンネルを漁る。
人は、不安になったとき、絶望に陥ったときにはなぜか人の声を聴くとかなり落ち着く生き物らしく、一般的に音楽を聴いて元気を出そうとかいわれるそれだ。
しかし音楽が飽きたとかそれもまだうるさいとか…そんなときは講話なのだ。
母親が幼い子供を絵本の読み聞かせで寝かしつけるように、和尚の話を聞いているととても気分が落ち着き、その内容を聞いているだけでとてもポジティブで頭も身体も活気に溢れてくる。

そう内容がとても面白い。大偶和尚は一体何者かと思うほどに本当に誰にも言えなかったような、的確なアドバイスが語られる。沢山記憶に残る話はあったけれど、
引きこもりの話では、刺激が足りないといい、玄関掃除から~外へ出てゴミ拾いをやりなさいという。ゴミを拾っているうちに五感から入ってくる刺激が復帰の手助けになるという。
またお金の話では、FXで大損を扱いた人が出てくるのだけどその話はまるで和尚もまたFXに嵌まり込んで大損したかのような話しようで聴いているだけで面白い。そしてやはりとても為になる。

大愚元勝(たいぐげんしょう)和尚がFXに詳しすぎる件 | 為替部

動画の中で、数々の名回答がなされる中で、自分と同じ発想つまりは自分が知っている知識が出てきたりすると逆に嬉しくなる。

大偶和尚のチャンネルは現在10万人を超えている。動画のおもしろ和尚の人柄以外にも、現代では成人の5人に1人は、自殺を考えたことがあるという衝撃的な調査がある。ただ単にそういう病気である人を除いても、深刻なレベルで悩んでいる日本人の多さが覗える。
そしてそのほとんどが行き場がなくどうしていいのか分からずいるのだと思う。

厚生労働省の『平成28年度自殺対策に関する意識調査』によると、これまでの人生のなかで本気で自殺したいと考えたことがあると回答したのは、20歳以上の男女の23.6%にのぼることが報じられた。

国民の2割!本気で自殺を考えたことがある人の特徴を調査すると… – ニュースサイトしらべぇ

 

この「死にたい」に対する、大偶和尚のアンサーは次の通りだ。
人が死にたいと思うときは究極的に追い詰められて精神的にだけでなく肉体的にもあちこちが病んでしまっているように思う。
それでも、多くの人が、googleで検索してなんとか模索したり、一晩寝て回復してまた日常生活を取り戻したり、それでも良くならない人は病院へ行ったり…
しかし一定数の人は回復することが出来ずにそのまま亡くなってしまっているのは日本の統計を見れば明白だ。

それで大偶和尚の動画の内容だけど、ざっくり言うとこうだ。
1.死にたいというのは、変わりたいという強い意志。
2.ちょっとしたところで良いから変えれば良い。

まず仏教の教え。
全ての”モノ”は変わり続け死に向かっている
私そのものも死へ向かっているという現象を受け入れる
そして私という存在はあぶくのようなモノで
生きることは全て”苦”である。
これが、四法印=つまりこの世の心理でこの宇宙の法則

ではどうしたらいいか?
”私”とはどういう存在か?私は絶対ではなく関係しているモノの中で自分が決定される。
だから自分の近くにあるモノを変えると、”私”が変わる
環境を変えること、理想は引っ越す。習慣を変える。茶碗を言葉を日用品を変える。
変えるのは難しいことではない。
人が、今のままの自分で良いと思ったら死にたいとは思わない。
「死にたい」とは究極的に言い換えれば、”変わる”こと。
ただで出来ること安い物でいいからなにか変えればいい。
大偶和尚のオススメは「ステンレスハンガー」

終わりに
生きていることは奇跡。3歳で亡くなる人も居る。31歳の葬儀があった。昨日は56歳の葬儀だった。
森山直太朗の「生きることがつらいなら」を聴いて100回歌ってみて。

最近なんだか調子悪いな、この頃やたらに辛いなふと死にたいと思ったら
大偶元勝和尚の話に耳を傾けてみてください。きっとなにか力が出てくると思います。
最初はどうしても、動画が長すぎるとかやっぱり胡散臭いとか坊主だろとか思ってしまうかもしれませんが、一度で良いので最後まで見てみる聴いてみるとなにか変わると思います。

それにしても大愚和尚の動画のコメント欄を見ると、人生途方に暮れて困っている人って本当に多くて、Youtubeでさえもこうして「死にたい」と検索してみる人が沢山居るのだと気づきました。
生きていくのはいつも難しいし大変なんだ。