アッコルドをお迎えしてから早3年半。
当初懸念していいた、随所に使われている鏡面メッキのくすみですが、
はやり曇ってきて、ぷつぷつとなにか浮かび上がってきました。

現行ソナスファベールでは当たり前に使われるようになった金属パーツ
そして鏡面加工、これにはデザイン的にも音質的にも賛否ありますが
なぜかアッコルドとクテマのそれに関しては皆口を揃えてありだと思ってしまうのだから
フランコセルブリンのカリスマ性が覗えます。

加えて3年経つと、
フランコソナス特有のゴム紐をスダレのようにしたサランネットが弛んでできます。
あのゴム紐のスダレを取ってしまうとアッコルドらしさが半減するというのか
フランコのスピーカーと識別できないほどに個性を失います。
つまるところ非常に重要なパーツの一つなのです。

それ以外では、無垢材で出来たエンクロージャーは日焼けや経年によって
より味わい深く、世界に一つのアッコルドになってきています。

とは言うものの、いつのまにかあの美しいアッコルドがボロボロではありませんか!
これはいけないと思い気合いを入れて清掃メンテナンスを施しました。

まずスダレですが、これを修正するのは案外簡単で
輪になって縛られている紐を下へ引っ張りそこでもう一度玉結びをするだけです。
あとははみ出た紐をはさみで切れば完成です。

ソナスファベールで伝統的に行われてきた方法らしく
1,2回はこの方法が有効とのこと。
代理店へ持っていって修理して貰うと結構な請求が来るので
このくらいなら自分でやった方がお得です。愛着もわきます。

上の画像がL側下の画像がR側ですが、日の当たり加減なのか
ゴムのテンションを出来るだけ揃える様にしたのに長さが大分違います。

作業中結構ゴムの香りがする。
シンプルな作業にも集中力は必要で、結構しんどい。

和ばさみでチョキチョキ切っていきます。
このとき根元ギリギリを切りすぎず余分を出し過ぎず
丁度良いところで切断するよう心がけます。

刃先が短く切れ味が良い和ばさみの方が安全にきれいに切れるかと思います。

 

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はさみは小学校の時の家庭科で使った奴を掘り起こしてきました。
切ったゴム紐をまじまじと見ると劣化具合がかなり違うのが分かります。
R側の端が特にダメージが少なくL側の中央付近が最もダルダルでした。
しかしどいういうわけかどちらも中央分の紐がもう限界っぽいです。

だらしなく垂れていたゴム紐が一律ピンと張られスダレのメンテ完了。

続いてアッコルドのもう一つの顔というべき台座のメッキ。
このメッキは埃が積もるし放っておくとどんどんくすんでいく困りものです。

普段は↓のウェーブをつかって軽く拭いて埃だけ取りますがそれでだけではあの鏡面はくすんだままです。

メッキ用のクロスや磨き粉を使わないときれいにならないと思っていたのですけど
試しにアルコール綿で拭いてやったらあら不思議。

表面がびちゃびちゃになるくらいにアルコールを吹き付けます。
すぐに汚れが浮いてくるので掃き掃除の要領でコットンを使って中央に集めるように拭き取ります。
このとき一方向きに直線で拭き取るとすぐにきれいになります。
コットンを取り替えながら3回程度やると元のピカピカだった表面が出てきます。

拭いたコットンを見てみるとすこし緑色になっています。
何らかの化学反応が起きている様子ですがよくわかりません。

コットンは、↓こちらのシルコットが毛羽がたたず使いやすいのでオススメです。

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コットンだけでも十分きれいになりますが、
この状態ではまだじゃっかん拭き後が残っているので
最後に、カメラ用のレンズクリーニングクロスで仕上げの磨きを行いました。

鏡のようになったら完了です。

クリーニングクロスはケンコーのハイテクレンズクロスを使用していますが
もっとメッキ向きのクロスがあるかも知れません。
とりあえずはこれで十分きれいになりますし拭き傷もほぼ付きません。

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顎部分のメッキは案外白濁しやすい。


人とで言うところの額分部も同じようにアルコール綿で拭くときれいになります。
スピーカーとバッフルの革にアルコールが付かないように注意が必要です。
またスダレの内側も埃が溜まりやすいので同様に定期的にブロワーをかけて
紐の調整の時にアルコール綿で拭き取るのが良さそうです。

アッコルドのメッキ分部で気をつけなければならないのは
台座と、保護ネット部分の金属パーツですが
もう一つ重要なパーツとしてフェーズプラグがあります。
これもおそらく同じメッキがなされているようですが
定期的なブロワー掛けとアルコール綿での拭き取りが必要です。
こちらも、コーン部分にアルコールをつけないようにそっと拭き取りました。

中古を見ていると、このフェーズプラグやスダレの固定金具が汚いアッコルドをよく見ます。
ターミナルの接点やセッティング、脚元に目が行きがちですが、
フランコスピーカーは、たまのメンテナンスが欠かせないようです。

人を呼ぶとき、写真を撮るとき、ぜひちゃんときれいにしてあげてください。

おわり
17/09/21 スダレの調整 メッキ部の清掃