いつからでだろう?
理系フロアスタンドスピーカーと美音系のブックシェルフでYG以下の価格で
YGを超えるなんて唱えるようになったのは?

スピーカー2way方式とでも名付けただろうか、
シンプルに、音楽性をブックシェルフで、迫力やオーディオ的なおもしろさを理系スピーカーで互いに欠点を補うという考え方だ。

ある人は、理系スピーカーを用いてケーブルやアクセサリーを駆使して音を磨き上げることもできるし
ある人は、割り切ってソナスのスピーカーだけを溺愛し
そもそも音楽性とオーディオ的おもしろさを併せ持ったスピーカーをどんと一ペア置いておくというのもありだ。
最近ならトリノフのようなオプティマイザーで毎回プリセットを選んだりして音のニュアンスをかえるなんてのも現実的でありだと思う。

ただ、ケーブルに100万200万だすよりもパワーアンプとサブスピーカーを用意した方が
わかりやすく満足感が高く説得力のある買い物ができるのではないだだろうか
加えて方向性の違う2つのスピーカーによって沢山の要素を併せ持つ超ハイエンドオーディオを楽々と超えることができると思う。

しかし、これには大きな落とし穴があることに気がついた。

Hailey1.2を眺めながら (万策堂の私的オーディオインプレッション)

万策堂氏が自らのシステムについて書いている。
一つ前のアニソンとハイエンドオーディオについて書いた記事を読んだあとに気になって読んでいた、
一般的な社会人は自宅にいる時間が少なく十分な音量を出せる時間も限られているのだ。
ただでさえ、存在そのものがもったいないと感じさせるスピーカーが二倍にならないだろうか?と思ってしまった。

起きてから睡眠に入るまでずーーーーーっと音楽かけっぱなしでスピーカーと向き合って生活しているせいでこんな単純な事にも気づかなかったからびっくりだ。
もちろん音を出さないときもあるし、AmazonprimeMusicのラジオをかけることもありリスニングと言うよりほとんどが上質なBGMと言った感じなのだけど。

さらに2ペアスピーカーを置けば部屋は狭くなり圧迫感が強くなる。
それなら手軽にアクセサリーで調整した方が一度にすべての音が聞けるだけ時間的に得なような気がしてきた。

ただしGIYAとアッコルドでスピーカーの役割を分けた場合には
超爆音からニアフィールドまで対応できる一面もある。
真夜中でもヘッドホンが要らないくらいに小さな音で聴けるのである。

それでも、ハイエンドスピーカーを2ペア用意するのは凄まじい贅沢であることが再認識されたように思う。
しかも家にはもうワンペア寝室用にシステムが組んであるのだけどここまでくるとオーディオにイカされているような気分さえある。

この夏6月頃のパワーアンプを追加で買おうなんて思っていたのだけど
オーディオについてすこし立ち止まって
GIYAとトライゴンだけで夏を過ごしていた。

G3は本当に万能すぎるほどに優等生で何でもどんな音量でもCDの情報のとおり
ときにはそれ以上と感じさせるほどに上手く鳴らしてくれる。
完璧という言葉はこのスピーカーのためにあるのではないかと思うほどに。

セッティングやらアクセサリーやらで苦労してオーディオ趣味をやるのがばかばかしくなるほどに
GIYAは期待の上の上を行ってくれる。

それ故に、アッコルドも新しく考えていたパワーアンプも必要なく、
いまの状態でいいのではないかと、ゴールをとっくに突っ切っているのではないかと
ここ1年強くつよく感じていた。

そんなので約3ヶ月ほどGIYAとの共同生活を送ることにした。
寝室にはminimaが置いてあるとは言えあれは一日15分しか聴かないし
毎日気絶するように寝ているので今回はノーカウントとした。

上にも書いているとおり、日中はGIYAが置いてある部屋にずっといて起きてから寝るまで自由に音楽を聴いている。
しかし一日中GIYAの音を聞いていていると感じてしまうのである。
音があまりにもリアルすぎると。
GIYAの音は一切無駄が無い。無駄がないだけに音が引き立ち、アーティストの動き、その気配を感じてしまう。

それがなんとも、見た目の10倍は不気味なのである。
8月友人を一人招いてGIYAを聴かせて感想を頂いた。
幾度となくやり過ぎとの声が聴かれた。
手嶌葵ではリップノイズがくっきりはっきり見えて
福山の魂リクではギターが弾かれれば手の動き弦の震えを近くで見ているようで
本当にアーティストが本当にそこにいるような気配に驚く。

ガルパンの劇場版OSTを流せば軽く立川の4DX超え!
マクロスFの射手座☆午後九時Don’t be lateでは顔の横を突っ切っていくような戦闘機が迫り来る音にびびる。
響けのライディーンではストリングスまでくっきり感じることができる。
けいおんのNO, Thank You!では埋まっていたシンセサイザーを初めて発見したりしていた。

じゃあそんなときの環境音ですよと、屋久島の「いなか浜 ~ 夕暮れ」を流してみると
水が渦を巻いて砂や石が巻き上げられているのが見えるしかも潮風まで感じるようだと

じゃあじゃあ音をぐいっと絞ってこれならどうだと聴くと
小さくてもなにか気配をしっかり感じるしまだ見える感覚が抜けない。

と、ただただやり過ぎだと、感想を頂いた。

もうずいぶんとオーディオになれきっているつもりでいる自分ですら
この違和感はいまだに健在なのである。

そうこのGIYAというスピーカー、やり過ぎてしまうのである。

文字として書き出してみるとGIYAというスピーカーはあまりにも面白く飽きない奴だと思う。

そんなこんなで適当に音楽を鳴らしてくれるアッコルドが不可欠なのである。

近々、VividAudioから新しくG1 Spiritなるスピーカーがお披露目されるようだけれどきっとヤバイ。
見た目も音も値段もヤバイと思う。G3 Spiritなんてのが来そうな感じもさらにヤバイ。

ああヤバイ、ヤバイ。

次の記事へ続く。