とうとう今年も11月に入って家作りも怒濤の追い込みをかけています。
10月中旬に足場がとれると、家の本当の姿をようやく見ることになり、図面ではない実物を眺めると何とも言えない神秘的な外観に仕上がっていました。
まさ2Fにあんな大きな空間があるとも、1Fに長く広い廊下があるとも分からない穏やかで謙虚さすらも感じるシンプルな佇まいには、最近のハイエンドアンプに通ずるものを感じます。

夜になると窓の奥に異世界が広がっているような神秘的な眺めです

オーディオルームを作るついでに家を建ててている。そういう認識でした。しかし現実は全く違ったのです。中身はF社関本社長によるデザイナーズハウスです。玄関からリビングから外観まで全てを丁寧に話し合いデザインしました。オーディオハウスですから、家には沢山のオーディオ的な材料が使われているかと言われたらそうではなく、機密性を上げ外断熱を厚くして防音力を高め、梁を太くし、床の合板を通常の2倍にし床の強度を上げて…と智慧と工夫によりオーディオグレードの家が作られました。そう全ては壁や床を厚く、梁や柱を太くただひたすらに物量投入の世界です。この辺りはスピーカーの作り方と変わりません。

しかしながらオーディオグレードの家をつくると自ずと家のグレードも大きく上がるようで、建材屋さんが来る度にここの家はどれも良い材料ばかりを使うと驚いていると大工の棟梁が言うのです。
自分たちはそこまでお金がないし3人が住めるコンパクトな家を目指したわけですが、玄関周りのウッドパネリングだったり遮音のための樹脂サッシだったり家と向き合えば力を入れるほどに家の材料がどんどん良いものになっているのです。そうしていつの間にか大きく予算オーバーしましたが。
それにしたって、まだ内装が終わっていない家ですがそのデザイン性の高さや今でも見て分かる使い勝手の良さはどんな住宅展示場の家よりも強く感じられます。

私たちは現場へ週3回は赴いているわけですが、とある大手ハウスメーカーSで家を建てたお友達曰く、現場へ行ける日なんて3日程度しかなかったとよと言うのです。はてな?なんで?と思ったら、どうやら現場へ行って良い日という名の見学日があるようなのです。
その日は、現場を整理して掃除して現場の作業員もきれいな格好で笑顔でと表向きのしつらえをして施主一行を迎えるとか迎えないとか。まるで学校の保護者参観日です。
加えて、変更なんてまず無理だと、コンセント一個でも追加できないというのです。作業量手順が多い住宅では変更が一つでもあると現場の士気が下がりますし、なにより工期やコストに大きく影響します。やり直しというのは非常に面倒なのです。
それがうちの現場では、建てながらのゆっくりじっくり考えながらの建築です。突然なにかが加わったり、移動したりはよくある話です。
実際にコンセントは数カ所移動させたし、照明がいくつか追加されたり、リビングの天井だったりがウッドパネリングになったり、トイレのいろいろが変わったり、現場にて実際の生活をイメージすると図面上での話し合いでは見えてこなかった不便さやデザインに気がつくことは多々あります。

とまあ非常に贅沢な作り方をしているわけです。その贅沢さは見た目の美しさはもちろんのこと機能美さえもが上級な物になります。
なによりコストとして大きく反映されるますので一般的なハウスメーカーは予算を大きくとっても普通はやらないことです。

現場でのやり取りについては是非Youtubeを見てください。
社長との一対一のやり取りが見られます。
家が完成した後も、家作りやオーディオルームについてのあれこれを動画にして配信しますのでぜひチャンネル登録をしてください

現在の家の壁の角です。 このように角が削られて5mmほど面が出ています。

先々週の木曜日の夕飯時IさんがB&Oのバッグを届けに来てくれました

中身は天井の板や造作棚などの塗装サンプル


板の素材のカラーとカラーコーディネートの提案が入っていました。
実際に使っている板の端切れに塗装屋さんが塗ったものです。

造作棚は玄関の収納やオーディオルームの棚、リビングのAVラックですが、全て現場で大工さんが作り、塗装屋さんが塗る非常に手作り感溢れる内装です。
Panasonicの収納棚などもありますがあれは以外に高くMDF合板の仕上げが安っぽいのです。今の家でこれほどまでに生木を使うことは珍しく、やっているところと言えば無添加住宅くらいでしょう。
パナホームでも造作棚などは基本的にあり物から選んで現場で嵌めるだけみたいな施工が多く大工仕事言うより大きなプラモの組み立てに近い物があります。

あと半月でどれほどまでの家が完成するのかもはや想像ができません。
オーディオルームはもちろんのことあらゆるデザインに拘った家がどれほど凄い見た目になるのか引き渡しの日がまだ遠くにあるようです。

この頃では現場での話し合いがデフォルトになり週一で現場へ行って社長と一緒に確認しながら新しい提案やら説明に頭を悩ませつつカメラをまわします。
今現在オーディオルームの仕上げ作業を行っているところで社長は週に最低3回は現場であれこれ大工さんやら電気工事屋さんと打ち合わせしているようです。

家の片付けと、新築現場への往復と動画製作と…悪戦苦闘しつつ、週1回だった整体を週2回に増やしてなんとか引っ越しまで倒れずに繋ぎたいところです。
いろいろと無茶しかしいていないこの家は関本社長のなかでも今までにない仕上がりになっていることと思います。

あと一息。