第18話マイホームの憂鬱、家づくりのストレスを乗り越える方法

6月頭に上棟が始まった家づくり、悪戦苦闘中。
図面から実寸の家が形になっていく歓びと一緒に、本当にこれで良いのか？新しい生活が思ったようなものになるのか？など様々な葛藤の中、家は着実に1日1日できていきます。
コンセントの位置だったり家の外壁のデザインだったりこれからまだ決めないといけない箇所はたくさんあって、注文住宅では本当に無限大と思えるほどの選択肢そして検索すればさらに頭を混乱させるような量の情報があります。

家作りに伴う激しいストレスとつき合う全国の施主さんたち

検索してみるとマイホームの建築では施主さんの共通の悩みらしく、
素人故に、自分の判断が正しかったのか悩み
大きな買い物故に絶対に失敗したくないという強い思いが選択を困難にさせ
家族や設計士、工務店と激しい意見の食い違いによる摩擦
またローンを組むことによる不安や大金を失うという不安
家作りに関わるストレスの量たるや凄まじいのです…。

設計から完成まで1年ほどかかる長期にわたる激しいストレスに白旗を揚げたくなったり、本当に頭が参ってしまって入院される方もいると聴きます。

最初は張り切って住宅展示場へ行ったり、マイホームに関する本を必死に読んだりしていても段々と体力も気力も削られてしまって終盤の選択、コンセントや照明、クロス、玄関アプローチなど後の方の行程になればなるほど投げやりになってしまってできてみたら、本当はそうじゃ無かったのに…。
さらにまじめな人では、そういうことも加味して今とても辛い思いをしながらなんとか新しい家の設計に勤しんでいる事と思います。

そういう自分も、元ある家の解体から始まったマイホーム作りにもう白旗を揚げたい、どこか遠い南国の島へ行ってしまいたいくらいに追い込まれていました。
しかし、新しい家に住みたいそれもちゃんと自分の納得いく内装だったり機能だったりを盛り込みたい！でももう心が折れそう。そんな堂々巡りをずーーっとやっているとさらに気は塞ぎ込んで、家の設計がさらに酷い物になるのではないかとどぎまぎするのでした。

家作りを変えるたった一言

しかしそこで、一つの光 ”家作りの基本的な考え方” を発見しました。

「案ずるより産むが易し」

家族6人が住んでいたこのごちゃごちゃしたリビングも20年の時間を経て自分好みの使いやすい部屋になりました。
照明もカーテンも、その他色々取り払ったりくっつけたりしながら徐々に自分の住みやすい環境になって行っています。

間取りだったり設備だったり簡単に変えられないところも、それにあわせて”人”が変わっていくことができます。今住んでいる部屋の扉の開き方に不満があっても、コンセントが足りなかったり位置がおかしかったりしてもそれにあわせて、スマホの充電はここ！PCデスクを置くのはやっぱりこっち！と住んでいくうちに最適解が見えてくるのです。

生まれたての家

家作りのゴールは家の引き渡しと引っ越しでしょうけれど、それはその家にとってはスタートです。新しい家は生まれたての赤ちゃんです。誰もが知っているとおり、産まれてくる赤ちゃんに設計なんてできません。男か女かも確定させることはできません。産まれる前にはちょっとした病気をもっているとかなにも分かりません。親はある意味何が出てくるか分からない一回1千万のガチャを回すのです。
そう考えるとこちらの意思を十分に反映させている注文住宅というのはまだ融通が利いていると思いませんか？

おそらく丸裸で出てくるあなたの家をあなたは食事を与えて服を与えて愛情を注ぐのです。自分の作った家です、あなたの悪いところも良いところも反映されています。マイホームは自分を映す鏡のようなものなのです。

だからこそ、自分らしい家を作ろう

全くの他人が勝手に設計するわけではありません。
自分の範疇にある家です。自分の考えの癖や習慣などは多少の間違えがあろうとも自分の力で何とかなるはずです。
家作りを楽しもうなんて励ましにもならない言葉はもう言わない。
とにかく創ればそれで何とかなるはずです。できてしまえば全てはただの思い出になると信じて今を乗り越えるのです。

どうあがこうが家はある程度進んだら勝手にできます。
いつの間にかできた家にビックリするかも知れません。引っ越して冷静になってみると無駄なモノがたくさん付いていたり…必要なものが無かったり…でも人は慣れるのです。
ハウスメーカー、設計士を信じて、自分を家族を信じて、

これだけ大きな”仕事”をするのです簡単ではありません、失敗も挫折もあると思います。がんばりましょう。