2017年4月29日30日に行われた
第七回 ForMusic新製品発表会のレポートその2です。

この記事は29日の後半部です。

※動画リンクあります。

■Bルーム ISOTEK聴き比べ

公式プレゼン時間が終わり4時から自由時間に入るブースもある中
5時半過ぎからようやく持参ディスクがかけられそうな雰囲気になってくる。

アキュフェーズのマジコを眺めた後、
担当のIさんよりみかささん宅へ何お持ちすればよろしかったでしょうか?
と聴かれ、GW明けにISOTEKのSIGMASとAQUARIUSの比較試聴を行いたいというと
すぐさまナスペックの木村さんのもとへいき商談が始まる。

どうやらForMusic店頭のISOTEKはAQUARIUSとSIGMASがあったものの
SIGMASは売れてしまって現在AQUARIUSしか店頭に無いという。
加えてナスペックさんに確認すると現在でもアイソテックは人気商品で
6月いっぱいまで視聴予約がカツカツに入っているらしい。
ForMusicでSIGMAS一台買ってそれを試聴気にしてくださいとナスペックの木村さん。

現在AQUARIUSを使用していることを伝えるとすぐさま
ナスペックブースへ誘導され、即席のISOTEK試聴イベントが始まった。

ちょうど、ウィンアコとダールジールは聴いておきたかっただけにラッキーである。
ナスペック木村氏いわく、いわれたらすぐさま実験体感していただくのが氏のやり方だという。

まず夜も眠れなかった一つの疑問、
例のMEINS NOISE ANALYZERによるAQUARIUSとSIGMASの違いだ。
問いを投げると早速挿してくれた。
結果は両者とも0だあった。
ただしこのANALYZERにはスピーカーが付いておりそこのガリガリ音はSIGMASの方が小さいようである。
ただし、この測定機材本体のノイズでもある可能性があり過信は出来ないという。

アイソテックの音響効果は大きな口では言えないらしくユーザー間での口コミで宣伝が主に行われていて雑誌社などへの貸し出しはほとんど行っていないという。
だからFacebookなりブログなりで宣伝よろしくとナスペックさん。

まず電源上流をAQUARIUSのみで鳴らす。
そして設定そのままにSIGMASへ変える。
驚いたのが下にあったTAITANはまだ使われておらず
3回目でSIGMASとTAITANのフルセットでの視聴になった。
つまりは同じ曲を同じ音量で3回聴いた。
この時間が限りなくないオーディオイベントでは大変贅沢な時間だ。

環境音がそれなりに煩いのだけどSIGMASとAQUARIUSの違いはある程度分かるくらいには差があることが確認できた。
さらにはSIGMASとTAITANの組み合わせではやややり過ぎ感が否めなかったが
あの500万以上するストロームタンクと張り合えるのでは?と思えるくらいの出来だ。
ISOTEKを強化するごとにボーカルの口元がはっきり見えるようになっていくのが分かった。
隣に控えていたSUPER TAITANいかがですかといわれたが
あれはどうも大きさから超ハイエンダーでもなかなか手の出せない代物らしく、
ムンドのテロス4台でGiyaを鳴らしているオーナーですらTAITAN2台を使っているという。
モノラルパワーアンプの場合、長い電源ケーブルを買うよりもタップを分ける感じでTAITAN2台運用がオススメだとか。

加えてウィンアコのリストは思いの外箱なりが抑えられている。
甘さ控えめの薄塩味程度の味付けに感じられ、アッコルドやクレモナとは性格がやや違うことが確認できた。
加えてダールジールのおとなしくも品の良い音にも溜め息ものだ。

動画では3回目の試聴、SIGMAとTAITANを使った状態での試聴風景だ。
ややボリュームを上げすぎてしまったが前半のボーカルの静けさはそれなりに伝わるだろう。※動画消去済。

■Cルーム 最新ハイエンドスピーカー頂上決戦

毎年のことながら、ハイエンドすぎる一部屋は公式プレゼンが終わると人気が無くなる。
ナスペックさんの所で若干の時間を潰させていただき
メインディッシュのマジコM3とVividAudio G2GIYA S2の試聴に取りかかる。
またしてもいつものことながらステラゼファンの人が爆音で音楽を掛けて笑談し横ではForMusicの店長がだるそうに椅子で休まれている。

店のバックヤードにいるようでこの部屋にいるのは若干気が引けるような状況だ。
頼みのIさんもいつの間にかどこかへ行ってしまった。
そんな中一人が手持ちのソフトをゼファンの人に渡す。
ヴォーカル曲が2曲流れる。一曲は女性ボーカル、もう一曲はさだまさし作曲の秋桜、これにはゼファンの人も手を合わせる。w
その間に店長の姿が消えて部屋は自分ともう一人の謎の人そしてステラゼファンのメンバー。
会場もだいぶ静かになってきて頃合いかなとおもいつつCDを1枚渡す。

CHフルシステムとMAGICO M3 で川澄綾子のprimaryをかける。
立て続けに中島愛の神様のいたずらを渡す。
音量について事前に良く確認しただけあり丁度良い感じの音量で聴くことが出来た。

すこし緊張がほぐれてきたところでときめきポポロンを流して貰う。
これ有名なアニメなんですか?とちょっと不思議そうなゼファンの人。
CDのジャケットをまじまじと眺めて、血豆…チマメ隊…?と不思議そうな顔をする。
丁度良い音量でときめきポポロンが流される。
椅子の後ろの方がざわつく。
何とも言えない空気感に歌いだして吃驚して吹き出してしまっていると同時に脇腹が釣りそうになったいや攣った。
一昨年WILSONでかけたDaydreamcafeとはまた違う空気感だ。

折角なのでスピーカーをマジコからGIYAへ変えて貰う。
今回かなりややこしい接続がなされているらしくプロのお二方があたふたしながら
音がでねーなケーブル繋がってねーパワーの電源入ってねーと5分程度のやり取りがなされる。
次の渡したCDはリンゴリボン。ハヤテのごとくと神のみぞ知る世界の二人の歌姫がコラボした曲だ。
上流はCHのままだがアンプ類は、コンステに切り替えられ
トリノフのオプティマイザーが入っている上に電源はあのストロームタンクだ。

切り替えている間に、チマメ隊の三人がきれいにステージで踊っているように現れると音源なんだと講釈をたれていると
ここでゼファンの人、GIYAでも3人並ぶか、ときめきポポロンをもう一度GIYAで聞き比べしようという。
やけにフレンドリーな空気に時間の余裕も十分にもあるということで
超ハイエンドシステムによるアニソン聞き比べが開始された。

ときめきポポロンで感じたこのGIYAとMAGICO
トリノフで強力に補正が掛けられたGIYAと素のままのMAGICO
この両者、檻の中でおとなしくしているライオンと野生のどう猛な虎のようである。
ステラの人曰く、トリノフで自動補正を掛けた後イコライザーで微調整をしているらしい。
公式プレゼンで聴いた800D3が嘘のように高域が滑らかなMAGICO M3
それでいて躍動感あふれる低域のボリューミーさ。
おそらくSPケーブルのODIN2の影響もかなりあるだろうと感じるけれど
ここに来てMAGICOというスピーカーを見直さざるを得なかった。

たしかに上から下までスーパーフラットを実現させているGIYAは理想そのものかもしれない
ただMAGICOのやや暴れがちな低域には躍動感や粘りが感じられた。
好の問題だといってしまえば早い話なのだけど
このエンクロージャーから中までガッチガッチのマジコと
緩やかなカーブで余計な音を消すGIYAでは音にこもる感情がすこし違う
マジコでは反骨精神のようなまだパワフルさが残ってるが
GIYAではそれが一切無くもう一段静かで穏やかなのだ。

現段階では、圧倒的パワーで音を押さえ込むマジコに違和感があり、
自然の力で為すがままに音を操るGIYAが優勢だと感じるけれど
押さえ込む中での音楽にもたらされるカラーレーションはすべてが負の感情になるとは限らないことを教えて貰った気がする。

そしてトリノフオーディオ。オプティマイザーと名付けられたその空間補正能力。
どんなどう猛なけものであろうとも飼い猫のようにおとなしくなつかせることが出来るようでまさに魔法のようなアイテムだ。
ただ、少しの疑問が残る。GIYAというスピーカーはもともとスピーカーが完全に消失するタイプではあるが、トリノフを入れたことによりこの2日間の会場でさえも一段とスピーカーの存在が微塵も感じさせないのだ。
音楽が聞こえる。まさにオーディオの理想ではあるのだけど、なんだかオーディオ的な面白さが少し足りないように感じてしまう。
きっとそれは新しいオーディオへの違和感だったり理解不足だったりするのだろう。

M3はUltimate、究極的オーディオに近づいている気がする。

まだ若干の余裕があるようなのでもう1枚CDを渡す。
高橋洋子の蒼き炎のカップリング曲change。
ちょど昼下がりにさらっと聴くと良い感じのポップチューンだ。
ときめきポポロンとは空気がガラリと変わって
アコギのストローク気持ちよく見えてくる。
ホイッスルボイスが使われているのだが伸びよく自然に響き渡る。

Bルームのアクシスブースを覗くとマランツDALI試聴会が行われていたのでそのまま朱鷺メッセを後にした。

後で名刺を渡されて知ったのだけど謎の人はavcatの管理人さんだった。
もう少しいろいろと話をしたかったけれど、体力的にかなり限界だったのでそそくさと会場を後にした。

ForMusic新製品発表会 その2おわり。

その3(反省会)へ続く