7月某日、F社へ家のリフォーム図案を受け取りに行くも
リフォームそのものの計画の見直しが必要となり
2時間を予定していた話し合いは40分程度で終わりました。

アンテロープのクロックが以前から2台中古としていて出ているのを気に掛けていると
入店時に一台売れましたと社長から言われ、それなら売れてしまう前にと
そそくさと店頭からそのまま借りて持ち帰ったのでした。

ついでにアンテロープの10MHzクロックはF社に3台あり、一台は社長宅
もう一台は展示処分品でついこの間に売れたという。その残りが手元に来た。
曰く、買値と売値の差があまりない中古なのでかなりお得だという。


40分しか話し合いがなかったとは言え、自宅へ帰るとそれなりの疲労感。
疲れているとは言え借り物なのでさっと聴いて早めに買うか帰すか決めないとと思い
その夜にアンテロープのセッティングにかかった。

電源ケーブルは手持ちのエソテリック 7N-PC5500。
BNCケーブルは一緒に借りてきたエソテリックの7N-DA5100。
5000番台と油断してエソのHPを見たら一本14万円でビックリした。
主任曰く、クロックのケーブルはかなり反応するので注意して欲しいとのこと。

今回は、とりあえずDA5100が二本、FUJIKURAの業務用ケーブルを一本。
FUJIKURAはもうケーブルを作っていないらしいけれど、以前D03P03を購入したときに一本つけて貰ったのが家に転がっていた。

クロックの操作は線を繋いで電源スイッチ入れるだけ。
アンテロープの赤いLEDが呼吸をするようにゆっくりと点滅する。
丸窓にはしばしお待ちくださいと英語で表示される。

一定の温度に達すると、舞台の幕が上がったようにLEDが真っ赤に常時点灯する。
そして丸窓には10MHzと表示されクロックが供給され始める。

この10MHzクロックは店頭ではいつも、Pagodeの最下段に設置されCHPrecisionのD1C1へとクロックを供給していた。
CHのあのデザインに隠れてあまり意識していなかったけれどアンテロープのクロックは
かなり存在感があり、結構カッコイイ。

期待を膨らませてdCSの電源を入れてセッティングをする。
クロックが正しく入っていないとブッブッという雑音がはいるのだがとりあえず普通に音は出ており大丈夫なかなとリスニングポントで聴く。
濃いオレンジ色のLEDの輝きと10MHzの文字に期待が高まる。

いつもの試聴ディスクを掛けていくのだけどどうにもなにか変わったかな?という印象で効果が感じられない。
エソのP03、D03の内蔵クロックレベルでもありとなしでは結構な差があって、ある意味クロックのためにあのESOTERICの凄まじく重いトラポとDACを使っていと思う。
しかしアンテロープの10MHzが入っているのに変化がほとんど感じられないのだ。

急いでdCSの説明書を読むがどうにもクロックが入っていないようだ。
あのわかりにくいにも程がある説明書を読む限り192kHzまでしか対応していないようだ
後日F社に太陽インターに確認を取って貰うと、Rossini Playerには10MHzは入らないという。

どこかでdCSにアンテロープのクロックを入れていた人を見たのだけど、どうやら10MHzが入るのはVIVALDI DACだけのようである。

買う気でいただけに残念。

そして借りてみて分かったのだけど、クロックは中にはヒーターが入っており
天板はぎりぎり触れるくらいには熱くなるようだ。

アンテロープ回収の日、今度はESOTERICの10MHzクロックが来た。

G0sなら44.1KHzから10MHzまで対応しているためRossiniでも使えるという。

アンテロープと比べると大きくて重い箱。
ボビンフットに青いLEDパネル…もう懐かしいESOTERIC。
こちらは電源を入れるとすぐにクロックが供給された。

カチッと言う音と共にRossiniの液晶パネルのクロックがMasterのMからW1へ切り替わった。
そしてクロックの動機を確認するまでもなく音を聴くとあまりの変容に驚く。
ESOTERICは写実てきな表現を得意としており、F社の顧客ではクロックにアンテロープよりもESOTERICを選ぶ人の方が多いそうだ。

クロックと言えばステサン評論家先生の中では、三浦先生が最も早くクロックに目をつけ
氏曰く、音が出ないオーディオ機器の中では最も重要で最も高額な機材だという。
しかしデジタルオーディオの世界ではクロックが非常に重要とされているのがよく分かる。

クロックを入れた状態と入れていない状態を交互に聴くが、前者では明らかに音が滑らかになっており、音像にまとまりを感じ奥行きが増している。
また44.1、88.2、176.4もしくは48、96、192とクロック周波数がx1x2x4と選択できるのだけどそれぞれまた音の表情が異なってくる。
周波数が上がる毎により滑らかに自然になっていく印象だ。

しかしこのG0sとRossiniPlayerには問題がある。
ハイレゾとCD音源の混在問題だ。
クロック周波数をサンプルレートと整数倍にあわせる必要があるのだけど
ハイレゾとCD音源でいちいちG0sの周波数を切り替えなければならない。

Rossini clockでは2本のBNCケーブルで繋いで自動的に二つのクロック周波数に切り替わるという。
dCSではクロックもまた高額な価格設定がなされてはいるが入れる意味は十分にあると感じる。
見積もりを取ってみると納品には現在二ヶ月ほどかかるという。

力業でエソのクロックを2台用意してRossiniにそれぞれを繋ぐというアイディアをひらめいたがあまりに現実的ではない。
もしG0sを使うとしたら曲毎に切り替えるか、ハイレゾかCDのどちらかを内蔵クロックに自動に切り替わるようにするのが現実的かも知れない。
ただし、その場合内部でリレー回路が動いてカチカチ音が出る。

また、G0sも筐体ががっしりとしているが一日もつけていると結構熱くなっていた。

とりあえず、アンテロープのクロックを借りるところからはじまったのだけど、思いの外クロックの効果は高く、優先順位は電源ケーブルよりも上に位置していてもいいかなと感じた。
また、クロックにはルビジウムや水晶などそのものの素材が違ったり電源だったりメーカーによる違いもまた気になるところだ。
スフォルツァートでは100万円のクロックがあるけれど、あれは音作りのために特別に選別した水晶をわざわざ使っていると言う。
超高額なクロックと言えば最近日本にも入ってきたCHのT1などこの世界はやはり突き詰めていくと深すぎる。

最後に10MHzが入っていないことが音で確認できてすこしホッとしている。
危うくそのままレビューを書いてしまうところだった。まだ耳というか脳は生きているようだ。

主任曰く、お客さんの家でセッティングをいろいろしていると、
???「おーものすごく良くなったねぇ~ケーブルの効果は凄いな~」
主任「ああそうですね…(ケーブル変えてない…)」
???「やっぱり××のケーブルはいいねぇ~」
主任「ええ。…(ケーブル変わってないって!!!!)」
と心の叫びが伝わらずにヒヤヒヤする場面はあるという。

おわり。