久々にヘッドホンでのリスニングがしたくなり去年の10月ぶりにSATAXをセッティングしました。
あれから半年程度しかたっていませんがメインシステムの電源環境は劇的な進化を遂げています。

すこしだけ、STAXにVALHALLAとアイソテックをぶっ込んだらどうなるか試したいなという気持ちもありました。

最初に控えめに申し上げておきますと、半端ないです。反則的な音です。
続きから何がどうなったか詳細レポートです。

■現行システム

☆基本構成
ESOTERIC P-03
↓カルダス XLR
ESOTERIC D-03
↓オーディオテクニカ RCA
STAX SRM-300
STAX SR-404

☆電源アクセサリー関連
壁コンセントフルテック GTX-D(G)
コンセントプレート オヤイデ 異型コンセントプレート
電源フィルター IsoTek EVO3 AQUARIUS
電源ケーブル ESOTERIC 7N-PC5500(D-03に使用) NORDOST VALHALLA(SRM-300に使用)

この凄まじくバランスの悪いシステムは一体何かと説明すれば、
STAXの分だけ学生時代に手元にあったありったけのお金を捻り出してヒーヒー言いながら買ったセットです。
4040AなんていうシステムやSR-007Aなんてのは雲の上の存在でした。
また、このSTAXがオーディオを本格的に始めるきっかけとなったヘッドホンでもあります。

現在ヘッドホンはほぼ使っておりませんが思い出と一緒に倉庫へ大事にしまってたりたまに出したりしています。
この頃、弱り果ててしまった影響かヘッドホンでもイヤホンでもしているのがあまりにも難儀で
どんなときでも音はスピーカーから出しています。
なにより耳でゴソゴソ鳴っている感じに違和感しか感じることができなくなってきたこの頃です。

STAX以外にも今年初めてのヘッドホン視聴でもあります。
一応、1月の動画はHD25をつかったり、外へ出るときは必ずBOSEのQC25を装着していますが音楽を聴く感じではありません。
BOSEのヘッドホンですし…。

 

■試聴

そんな状況で原点のヘッドホンを試聴です。

まずはじめにいつもの坂本真綾を聴いて違和感じゃ無い違和感を感じます。
ボーカルがヘッドホンとは思えない位置にいるのです。
身体に自然に溶け込むようにふわっと肩よりやや外側から聞こえる感じがします。
スピーカーを爆音でならししつつヘッドホンで聴くそんな聴き方をしているときがありましたが
それよりもずっと自然に閉塞感が全くなく耳元へ音が吸い付くようなことも無く。

ヘッドホンでは避けて通れない脳内定位ですが、確かに頭の中で鳴っています
が、頭の中なのに”壁”を感じさせません。小さいですがステージを感じさせます。
雰囲気としてはスピーカーで完全に仰向けになって聞いている感じにそっくりです。
ストレスレスチェアを限界までリクライニングさせるとそんな感じの音になるな。といった感じです。

部屋の壁をスピーカーで消し去ろうとすると結構なボリュームとセッティングが必要になりますが
STAXではいとも簡単に達成しました。

詳しく書くと両肩の後ろやや高めに外側からこめかみよりもやや前へ音が展開します。
そこに、ノードスト最大の売りである抜けの良さと美音と解像感と
アイソテックの混じりっけの一切無いクリアさが加わるのです。

一番の驚きは、ボーカルのリアリティ。説得力です。
スピーカーでしか聞き込んでいなかったはずのエブリデイワールドが今まででもっとも心地よく聞こえました。
YUIverではボーカルがピーキーになりがちなのですけど、STAXの良い特性がこれでもかと発揮された音です。

難点を言えば定位よりも超低域に感じるノイズ感です。音として出し切ることが出来ずノイズに感じる部分があり、下からの支えが無いすこしの寂しさも感じます。
このあたりの耳ではほとんど感じられない低域はヘッドホンではどうしようもありません。
それでもそれを補うかのような高解像感としなやかでリアリティのあるボーカルは再び癖になりそうです。

しかしながらヘッドホンの利点である、装着するだけで完成するセッティング。
ここ数日スピーカー位置の微調整に疲れ果てていたところには大変毒です。

スピーカーでは簡単に出せない混じり合うような一体感とディテールの描画力からくるリアリティには
何年かぶりにヘッドホンっておもしろいなと思い出させてくれました。

電源環境の変化に付いてくるSTAXそうですが、
それ以上にヘッドホンをも変貌させてしまうVALHALLAやアイソテックはとんでもない魔物です。

 

アイソテック パワーコンディショナーIsoTek EVO3 AQUARIUS
アイソテック
売り上げランキング: 570,644

■考え方を変えたら、

家に一つSTAXを置いておき定期的に聴いておくと、
電源環境や上流の質などのチェックに使えるかなと思います。
また過剰すぎるほどのに修飾されたヘッドホン環境は案外おもしろい。

原点にして頂点STAX最強であった。

SR404とSRM300でこれほど感動できるのですから、
機会があれば最近出たL700なども視野に入れて起きたなと思った試聴でした。
話に拠ればSTAXのドライバーはSR-007tA以上のものはそうそう簡単には作れないらしいので
最近新モデルのSR-L700とSR-007tAの組み合わせで安定でしょうか。